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「営養〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

営養の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
じけて育ったのと、発育|盛《さかり》を劇《はげ》しい労働に苦使《こきつか》われて営養が不十分であったので、皮膚の色沢《いろつや》が悪く、青春期に達しても、ばさば....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
、そこに一人の男がのそりとやって来た。六尺近い背丈《せい》を少し前こごみにして、営養の悪い土気色《つちけいろ》の顔が真直に肩の上に乗っていた。当惑した野獣のよう....
ネギ一束」より 著者:田山花袋
愛情、お作は離るべからざる強い羈絆のさらに身にまつわるを新たに覚えた。 過労と営養不良とで、乳が十日目ころからぱったり留まった。赤児は火のついたように間断なし....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
、内的並に外的な諸条件の上で初めて、成り立つことが可能である。――外的条件には、営養・エネルギー・気圧乃至其の他の静的圧力・浸透圧・イオン・熱・光・電気・等を数....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
池の周囲に、いろいろな植物が生い繁っているのを見ると、大きい木の葉や、美しい花の営養には、十分なる水分の供給が大切であるように思われた。池の中央にある大理石の花....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
てから長い散歩をしては、お友達の一座と楽しくお過ごしなさい。食事は十分に摂って、営養のゆたかな葡萄酒をお飲みなさい。これから私は、その廃宅の窓や鏡に現われる女の....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かに子供の泣き叫ぶ声を聞いたことがあると証明した。またその死体を検査した医師は、営養欠乏のために死亡したのだといい、しかもその全身にはなまなましい紫斑の痕が残っ....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
空洞であり、むしろ、生きているのが不思議だとのことであったが、ともかく、奇妙に、営養がよく、その点だけで、あるいは手術に成功するかも知れないが、死ぬかも知れない....
採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
あって費用もかからず、勝負という邪念も伴わず、おまけにお土産もあってそれが素敵に営養的だから、釣りとほとんど同じ遊びである。誰に勧めても苦情はこまいと思う。 ....
盗難」より 著者:佐藤垢石
母親となったのだ。家内は二人の子供をよく育てた。私は家内に感謝した。上の方が人工営養を離れたころ、間もなく次の子の人工哺乳がはじまったわけである。弟の子は、千鶴....
瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
蕎麦もこの頃は止めました、粥と野菜少し許り、牛乳二合ほどつとめて呑みます、すべて営養上の嗜好はありませんと。この日、先生|頗る心能げに喜色眉宇に溢れ、言語も至て....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
容子を見せず、安然としてただ平臥していた。 けれども困った事はいつまで経っても営養物を取らない事であった。余や附添婦がかたみ代りに勧めても首を振って用いなかっ....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
や象を見たまえ、皆菜食党だ。体格からいったら獅子や虎よりも優秀だ。肉食でなければ営養が取れないナゾというのは愚論だよ。」 が、鴎外は非麦飯主義で、消化がイイと....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ろん奢り贅沢はいけませんが、身分不相応な切り縮め方をして、子供や使っている人を、営養不良色にして得意になっているのは、これまた贅沢の一つです。吝嗇贅沢といいます....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
これを説明する事が出来ぬ。或いは病気に対する抵抗力が弱かったということもあろう、営養が悪しくて生産率が少かったという理由もあろう。昔の人は長寿のものが多かったと....