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嗜慾
「嗜慾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嗜慾の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
其挙句が……無茶さ! で、非常な乱暴をやっ了《ちま》った。こうなると人間は獣的
嗜慾《アニマルアペタイト》だけだから、喰うか、飲むか、女でも弄《もてあそ》ぶか、....
「明暗」より 著者:夏目漱石
と共に、残りの所置はすぐついた。それを自分の小遣《こづかい》として、任意に自分の
嗜慾《しよく》を満足するという彼女の条件は直《ただ》ちに成立した。その代り彼女は....
「中味と形式」より 著者:夏目漱石
なかろうかと思います。なぜというと、一つは人を支配するための生活で、一つは自分の
嗜慾《しよく》を満足させるための生活なのだから、意味が全く違う。意味が違えば様子....
「食魔」より 著者:岡本かの子
あるが異常に強壮な身体を持っている鼈四郎はあらゆる官能慾を貪るに堪えた。ある種の
嗜慾以外は、貪り能う飽和点を味い締められるが故に却って恬淡になれた。 檜垣の主....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
ートに拠るものと思われる。 彼が新知識、特にオランダ渡りの新知識に対して強烈な
嗜慾をもっていたことは到る処に明白に指摘されるのであるが、そういう知識をどこから....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
牙を磨かせて置く方が興味価値があったのだのに。夫人はこれほどうまそうに飲む老人の
嗜慾に嫉妬を感じた。 生々しい膝節を出してスカートのような赤縞のケウトを腰につ....