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嘆
「嘆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嘆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
ない、が、とにかくそんな名前の伊太利《イタリイ》語の本を読んでいるのに少からず驚
嘆《きょうたん》した。しかし敬意を抱いているのは語学的天才のためばかりではない。....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
服を着た菊五郎と銀杏返《いちょうがえ》しの半四郎とが、火入《ひい》りの月の下で愁
嘆場《しゅうたんば》を出している所です。これを見ると一層あの時代が、――あの江戸....
「河童」より 著者:芥川竜之介
を動力にした、大きい機械をながめた時、今さらのように河童の国の機械工業の進歩に驚
嘆しました。なんでもそこでは一年間に七百万部の本を製造するそうです。が、僕を驚か....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
十韻《さんじゅういん》を出して見せた。詩は花やかな対句《ついく》の中に、絶えず嗟
嘆《さたん》の意が洩らしてある。恋をしている青年でもなければ、こう云う詩はたとい....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
変らない返事をした。
「あの女は黄の情婦だったんだよ。」
僕は彼の註文通り、驚
嘆する訣《わけ》には行かなかった。けれども浮かない顔をしたまま、葉巻を銜えている....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
うにしんと静まり返って、たまに聞えるものと云っては、ただ罪人がつく微《かすか》な
嘆息《たんそく》ばかりでございます。これはここへ落ちて来るほどの人間は、もうさま....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
《こわ》された蜜蜂《みつばち》のごとく、三方から彼の耳を襲って来る女たちの声に驚
嘆していた。が、やがて勇気を振い起すと、胸に組んでいた腕を解いて、今にも彼等を片....
「少年」より 著者:芥川竜之介
「ううん、ちょうどこんな色をしていた。」
母は彼の強情《ごうじょう》さ加減に驚
嘆を交《まじ》えた微笑《びしょう》を洩《も》らした。が、どんなに説明しても、――....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、三度《さんど》将軍の声が響いた。が、今度は叱声《しっせい》の代りに、深い感激の
嘆声だった。
「偉い奴じゃ。それでこそ日本男児《にっぽんだんじ》じゃ。」
穂積....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
我少年は尊徳のように勇猛の志を養わなければならぬ。
わたしは彼等の利己主義に驚
嘆に近いものを感じている。成程彼等には尊徳のように下男をも兼ねる少年は都合の好い....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
望みの秋山図です」
煙客翁《えんかくおう》はその画《え》を一目見ると、思わず驚
嘆《きょうたん》の声を洩らしました。
画は青緑《せいりょく》の設色《せっしょく....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
は遥《はる》かに困難に富んでいたらしい。半三郎は彼の日記の中に絶えずこの困難を痛
嘆している。
「七月×日 俺の大敵は常子である。俺は文化生活の必要を楯《たて》に....
「剛才人と柔才人と」より 著者:芥川竜之介
と歩いていたら、佐佐木君が君に突き当った男へケンツクを食わせる勢を見、少からず驚
嘆しました。実際その時の佐佐木君の勢は君と同姓の蒙古王の子孫かと思う位だったのです。小島(湯河原にて)....
「墓」より 著者:秋田滋
彼女を見ますと、一種異様な感をおぼえたのであります。それは、愕きでもありません、
嘆美でもありません。さればと云って、よく世間で云っております、あの、雷にどかーん....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ぐるぐる廻っているので、彼女たちも一日の半分はひっくりかえしになっているという驚
嘆すべき事実を語っておどろかしたものである。 ぱちぱちと火は燃えて部屋じゅうが....