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嘆称
「嘆称〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嘆称の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が挙げられている。しかし、問題は音の変化なのだ。ところがさしもの聖オリゲネスさえ
嘆称を惜しまなかったと云う、千古の大魔術師――亜歴山府のアンティオクスでさえも、....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
と云った。その軟かさと云い、香気と云い、大きさと云い、廉価なことと云い、皆一同の
嘆称の題目であった。アップル・ソースと潰した馬鈴薯とで補えば、家中残らずで喰べる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
曾第一の勝景と称せらるる寝覚の床の一枚岩の上に立っても、米友としては、これ以上の
嘆称の言葉は吐けないのでしょう。 その神工鬼斧《しんこうきふ》に驚嘆して歌をつ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
で彼が神に願ったのは、自分の惑いを解いてもらうことではなく、いつも神に対する賛美
嘆称の後で、自分の魂を訪れた喜ばしい歓喜の情を渇仰《かつごう》したばかりである。....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
その勇がよし、悪を行うにしろ、悪に徹するだけの勇力が、もしあれば、その悪は、万人
嘆称の悪だ。いいや、悪に対する
嘆称ではなく、悪を徹底せしめたるその勇気を、
嘆称す....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
に、江戸末年の高田、落合風景|泛《うか》びて、まことにこの描写、凡手ならずと今に
嘆称するのところなり。たまたま花袋がこのあたりの描写にもほぼ同様の一文ありけれ。....
「三国志」より 著者:吉川英治
の働きには、平常よく彼を知る玄徳も、 「満身これ胆の人か」 と、今さらのように
嘆称した。 その後、敵状を探るに、さしもの曹操も、予想外な損害に、すぐ立ち直る....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
みもせず肯定していた。それは何かというと、巴が稀代な勇婦であったことだけを過大に
嘆称して、彼女が子の母であったことにはちっとも触れていないことだ。その点、父の義....