»
嘱
「嘱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嘱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
めていた、毛利《もうり》先生と云う老人に、今まで安達先生の受持っていた授業を一時
嘱託した。
自分が始めて毛利先生を見たのは、その就任当日の午後である。自分たち....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ばかりでは、依怙がなかったとは申されませぬ。わたくしは一体多門よりも数馬に望みを
嘱《しょく》して居りました。多門の芸はこせついて居りまする。いかに卑怯《ひきょう....
「星座」より 著者:有島武郎
。我が東上の好機もまたこれによって光明を見るに至らんやも保しがたし。さらに兄に依
嘱《いしょく》しえべくんば、我が小妹のために一顧を惜しまざれ。彼女は我が一家の犠....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の座敷に舁《か》き入れたりしときなり。渠はこの介抱を主《あるじ》の嫗《おうな》に
嘱《たの》みて、その身は息をも継《つ》かず再び羸馬《るいば》に策《むちう》ちて、....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
黙り、ホシミ。お前は只今より部長の任を解いて監禁します。天文部長は次席のルナミに
嘱任します」 「ああルナミ。あの可哀想なルナミに天文部長は勤まりません」 「なぜ....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
んだ。フィルムを消費するのをやめろというのか。怪々奇々なる言かな。吾が輩は政府依
嘱の仕事をやるについて、必要だから使っているのだ。フィルムのことは、こっちで心配....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ることにつき、余は用意がある。しかして余はその交換条件として、次のことを貴殿に依
嘱したい。それは外でもない。わがゼムリヤ号に働きかけたる巨大なる外力に関する出来....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
子を見ただけでも、お蔦の方が結ばるに違いないから。 一日|措いて、主税が自分|
嘱まれのさる学校の授業を済まして帰って来ると、門口にのそりと立って、頤を撫でなが....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
つて基督教に興味を持ってバイブルを読んでいましたから、外人の牧師とも話が合って、
嘱望されてそれらの外人牧師と一緒に廃娼問題を説いた事もありました。こんな具合でし....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
記」である。一度出してみると引込んでいることが出来なくなり、それから先きは友達の
嘱みに応じていつも小説のような文章を書き、積り積って十余篇に及んだ。 わたし自....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
しつつ、談笑して倦まざりし朝暮を思えば、懐旧の情に堪えざるもの多し。即ち改造社の
嘱に応じ、立ちどころにこの文を作る。時に大正壬戌の年、黄花未だ発せざる重陽なり。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
十二月二十四日 年金を受く。 一八三六年 灯台の調査を
嘱託せらる。 一八三七年 同第十一篇。 一八三八年 ....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
出品は「枯木に猿」か何かで私にも記憶がありますが、その頃から先生は若い人達の間に
嘱望されていられました。 楳嶺先生の塾に私は二年ばかり御厄介になったのですが、....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
授 官報局を罷めてから暫らく放浪していた。その間に海軍の編修書記ともなり陸軍の
嘱托教師ともなったが、ドレもこれも一時の腰掛であって、初めからその椅子に安んずる....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を行ない長春に着いた。車中で研究のため展望車の特別室を借用することについて、満鉄
嘱託将校に少なからぬ御迷惑をかけたことなど思い出される。第二日の研究は私の「戦争....