嘱する[語句情報] » 嘱する

「嘱する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嘱するの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
外に堪えないことは、今日の文壇や雑誌社すらが、詩の何物たるかを全く知らず、吾人に嘱するに自然の風物吟詠や、四季の変化に際する美文的随筆の類を以てすることである。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
使命を、なぜ石川丈山にたとえたかということは、当人にもまだよくはわからず、これに嘱する人もくわしくは説明しませんでした。スパイである、諜者である、という名よりは....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
選句をさせた。そこで子規氏の晩年は両腕であった、碧、虚二氏よりもこの格堂氏に意を嘱する事が深いのだと思わしめたが、格堂氏は反ってそれを迷惑に思い、自分は俳人とし....
野ざらし」より 著者:豊島与志雄
てが間違ったものに見えます。勿論、自分自身に見切りをつけて、子供の生長にのみ望を嘱するといったような、隠退的な心境にはいった者は別ですが、そうでない者、まだ自分....
街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
由が存するのです。そして、かく言わんとする所以のものは、独り、良心ある作家に、至嘱するからでした。 いまゝでの多くの作家は、その態度に於けるばかりでなく、気持....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
には仏蘭西の本邸に儲《たくわ》えてある東洋の書画載籍《しょがさいせき》の整理を依嘱するため適当な日本人をさがして本国へ同行したいという事を語った。 鶴子はどの....
三国志」より 著者:吉川英治
ゆずらず守っていてくれまいか。この大任は、蜀に入って戦う以上の大役である。貴公に嘱するほか他に人はない。むかし、桃園の義を、ここに思い、この難役に当ってくれい」....
三国志」より 著者:吉川英治
し、そのほかの文武百官にたいしては、 「すでに命のせまるを覚ゆ。一々汝らに言を付嘱するを得ない。それみな一致して社稷を扶け、おのおの保愛せよ」 云い終ると、忽....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
かしい原子放射線を相手に勉強したいと思いつづけているほどです。それで、父が子に遺嘱するのではなくて、先輩が後進にすすめる気持ちで、私は誠一に「原子学をやり給え!....