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器皿
「器皿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
器皿の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
くする雪明りのような刺戟を眼に与える。その上に几帳面に並べられている銀の食器や陶
器皿や、折り畳んだナフキンは、いよいよ寒白く光って、催眠術者の使う疑念の道具の小....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
と笑える一座は、またたちまちまじめになりつ。一人去り、二人去りて、果てはむなしき
器皿の狼藉たるを留むるのみ。 零時二十分、武男は、分隊長の命を帯び、副艦長に打....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ぎ取って手のひらに載せたり、果物籠に盛ったりしたのでは感興が薄い。やはり大空を陶
器皿の見込に見たてて、深い空の色を背景として見あげるに越したことはない。柿右衛門....
「やもり物語」より 著者:寺田寅彦
は時々鉢巻をして髪を乱して、いかにも苦しそうに洗濯などしている事がある。流し元で
器皿を洗っている娘の淋しい顔はいつでも曇っているように思われた。 二、三ヶ月程....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ばれいしょ》に少しの豚肉をまぜて、彼の粗末な食物をこしらえてやっていたが、その陶
器皿の中を見て叫んだ。
「まああなたは、昨日《きのう》から何も召し上がらないんで....