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噴火口
「噴火口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
噴火口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
肥州《ひしゅう》温泉《うんぜん》ヶ|嶽《だけ》が、数日にわたって鳴動した。頂上の
噴火口に投げ込まれた切支丹宗徒《きりしたんしゅうと》の怨念《おんねん》のなす業だ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
うせ神戸まではここから一日かかる。この一日の朝飯の前に登れるのだから面白い、夜は
噴火口は赤くて物凄い、ときどき硫黄の臭いが鼻を螫す。日の出前はなかなか寒い。 (....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
空気がない。空気がなければ、音はないわけだ」 「ああ、そうでしたね」 月の
噴火口《ふんかこう》 偵察ロケットは、三台も発射された。 それは小型のロケッ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の気《け》は出した。例のラジウム二百|瓦《グラム》の入った鉄の箱が、この三原山の
噴火口《ふんかこう》の中に投げこんであると耳にしたもんだから、なんとかそれを取出....
「恐竜島」より 著者:海野十三
年の頭脳のはたらきを、久しぶりにかいふくしたように思われた。 快報だ。 この
噴火口のとちゅうにおいて、横穴があって、それが外まで抜けて、日の光がさしこんでい....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
谷が手にとるようにありありと見えた。殊に放射状の深い溝を周囲に走らせている巨大な
噴火口のようなものは、非常に恐ろしく見えた。 月世界の外の空間は全く暗黒であっ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
から、ほりかえされた坑道が、あっちにもこっちにも、ぽかんと口をあけ、あるところは
噴火口のように見えていた。 金田と、川上、山岸の三人は、この日このように破壊さ....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
に駈けつけてみましたが、鳴呼これは一体どうしたというのでしょう。山の上に、まるで
噴火口でもあるかのように、ポッカリと大穴が明いているのです。穴から下を覗いてみま....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
月半ばには再度ベスビアスに登ったが、二度目の時は丁度噴火のあった際であり、それに
噴火口に着いたのが夕方の七時半だったので、一段の壮観をほしいままにした。 六月....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
の、姑小姑に虐められた事だの、井戸川へ身を投げようとした事だの、最後に、浅間山の
噴火口に立って、奥能登の故郷の方に向って手を合わせて、いまわという時、立騰る地獄....
「感応」より 著者:岩村透
でも誰か持っている人があるだろうが、中々巧いもので、殊に故郷の布哇で有名な、かの
噴火口の夜景が得意のものであった。この人は彼地有名の銀行家ビショップ氏の推薦によ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
「人あり、その寝に就くに、数|壜に熱湯を盛り脚冷を防ぎけるに、その夜、エトナ山の
噴火口辺りを徘徊したりと夢みし」と。そのエトナ山の観念を、足に熱を覚えたるにより....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
大雪山群峰の盟主ともいうべき北鎮岳の頂に達して、さらに驚きぬ。周回三里ばかりの
噴火口を控えたり。その
噴火口は波状の平原に連れるが、摺鉢の如くには深く陥らず、大....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
あるまいかと思われるような形跡もあります。というのは雪の積ってある向う側には昔の
噴火口の跡らしき池があるのみならず、この辺の岩は普通の山の岩と違って皆噴火山の岩....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
しかけた声を出して外へ出だすと雪がちらちら降り出して来た。それで折角楽しみにした
噴火口の展望も探り見ることが出来なくなった。けれども煙が止まったと同時に降り出し....