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噴飯
「噴飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
噴飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ト・ボオルかと思うくらいである。俺は勿論|後悔《こうかい》した。同時にまた思わず
噴飯《ふんぱん》した。とにかく脚を動かす時には一層細心に注意しなければならぬ。…....
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
で一番年の若そうな紳士が真面目《まじめ》で言った。 「ハッハッハッハッ」と一坐が
噴飯《ふき》だした。 「イヤ笑いごとじゃアないよ」と上村は少し躍起《やっき》にな....
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
分理窟ばかり言うわ。毎晩毎晩、酔っては討論会を初めますわ!」 甲乙《ふたり》は
噴飯《ふきだ》して、申し合したように湯衣《ゆかた》に着かえて浴場《ゆどの》に逃げ....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
んとしたれども、ふと思い付きて、まず殻《から》をとりてたまわれと答えける。亭主|
噴飯《ふきだ》して、さてさておかしきことを云う人よと云う。おかしさはこれのみなら....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
カポーンに買収されたる同市警察署長某氏に比するものあるは憤慨を通り越して、そぞろ
噴飯を禁じ得ざるなり」(警視庁において、タイプライターでうった原文を手交) ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
から膝栗毛の五編を一冊、ポンと出して、 「難有い。」と額を叩く。 女中も思わず
噴飯して、 「あれ、あなたは弥次郎兵衛様でございますな。」 「その通り。……この....
「貧乏」より 著者:幸田露伴
と突然に夜具を引剥ぐ。夫婦の間とはいえ男はさすが狼狙えて、女房の笑うに我からも
噴飯ながら衣類を着る時、酒屋の丁稚、 「ヘイお内室ここへ置きます、お豆腐は流しへ....
「露肆」より 著者:泉鏡花
わはと笑を揺る。年内の御重宝九星売が、恵方の方へ突伏して、けたけたと堪らなそうに
噴飯したれば、苦虫と呼ばれた歯磨屋が、うンふンと鼻で笑う。声が一所で、同音に、も....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
鳥が腹立たしかったりするのとかわりは無いので。詮ずれば皆おかしいばかり、やっぱり
噴飯材料なんで、別に取留めたことがありはしなかった。 で、つまり情を動かされて....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
出したらどうであろう。光秀も恐く竹槍を担いで逃げ出すより他はあるまい。私は独りで
噴飯してしまった。 ただし満洲の蛙も悉くこの調子外ればかりではなかった。中には....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
、男と同じように「わたしはトロがいい」「いや赤貝だ」「うにだ」と生意気をやって、
噴飯させられることしばしばという次第だ。寿司においては、いちはやく男女同権の世界....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
くむくと起き上ったる清吉|寝惚眼をこすりこすり怪訝顔してまごつくに、お吉ともども
噴飯して笑い、清吉|昨夜はどうしたか、と嬲れば急にかしこまって無茶苦茶に頭を下げ....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
をうるの資格を、この穢れたものに与えるのは不可だというにあったとは、今から思えば
噴飯に値する。しかしエタ寺をいかに区別すべきかという事は、為政者の方でもしばしば....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
きた資材も、いらざる手間のために、味を損ね、料理学上無知の譏りを免れず、まことに
噴飯に堪えないのが実情である。毎日のように栄養知識、経済知識を吹き込まれるが、私....
「料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
り方を知らない。だから、用いる分量なども当てずっ法だ。これで料理経済を語るなどは
噴飯ものである。 毎朝の味噌汁の拵え方まで、年中、無茶苦茶をやってそれでなんと....