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噺家
「噺家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
噺家の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
の下を擦《こす》ったように記憶している。自分はその前|寄席《よせ》へ行って、よく
噺家《はなしか》がこんな手真似《てつき》をするのを見た事があるが、自分でその通り....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
花見の仇討や、三馬の「浮世床」などを聴いたものだったが、今来てみると、それほどの
噺家もいなかったし、雰囲気もがらりと変わっていた。あれからどのくらいの年月がたっ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
出来事を繰り返しているのであることがわかった。その物語の最中に、その男は商売人の
噺家がするように、喝采を求めるために一座をずらりと見廻した拍子に、彼とわたしの眼....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
ましいほどに調《ととの》えられた。その人数には、俳優、芸妓、旦那衆、画家、芸人、
噺家《はなしか》、たいこもち、金に糸目をつけぬ、一流の人たちが主《おも》な役柄に....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
寄席囃子 当代志ん生の味 当代の
噺家《はなしか》の中では、私は文楽と志ん生とを躊躇《ちゅうちょ》なく最高位におき....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
、坊主頭の今のむらくは、つい、先の日の柳昇である。――私は、この人を、今の東京の
噺家の中で、それも老人大家たちの中で、かなり、高きに買っている。得がたき人だと思....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
よむような、黄色い美酒の酔いごこちは、いま想っても、すばらしい。 明治、大正の
噺家で、いくたり、あれだけの飄逸があろう? この日は昼席の有名会で、我が圓蔵は....
「深川の散歩」より 著者:永井荷風
しばこのあたりの古寺《ふるでら》を訪うた頃の事やら、それよりまた更に十年のむかし
噺家《はなしか》の弟子となって、このあたりの寄席《よせ》、常盤亭《ときわてい》の....
「雪の日」より 著者:永井荷風
三艘も、別の桟橋につながれていた時分の事である。 わたくしは朝寐坊むらくという
噺家《はなしか》の弟子になって一年あまり、毎夜市中諸処の寄席《よせ》に通っていた....