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「囚人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

囚人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
んじほう》」の記者にこの時の彼女の心もちはちょうど鎖《くさり》に繋《つな》がれた囚人《しゅうじん》のようだったと話している。が、かれこれ三十分の後《のち》、畢《....
星座」より 著者:有島武郎
、サン・キュロット、ギヨティン、そのギヨティンの形になぞらえて造った玩具や菓子、囚人馬車、護民兵の行進……それが興奮した西山の頭の中で跳《は》ね躍っていた。いっ....
生きている腸」より 著者:海野十三
愛情みたいなものを示すんだ。本当だぜ。まったく愕いた。――時にあれは、なんという囚人の腸《はらわた》なんだ。教えたまえ」 「……」 博士は返答をしなかった。 ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
聞いた。その通りだと答えたので、ファラオは、その実験をさせるために牢屋から一人の囚人を連れてくるように命じた。すると、この宮廷占星官は、こういう実験に人間を使う....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
春四月頃の花壇の中に坐ったような光景だった。向うの隅で、麻の糸つなぎをやっている囚人たちは、絶えず視線をチラリチラリと紙風船の作業場へ送って、快い昂奮を貪るので....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
っぱり見当がつかないのであった。その室には電灯一つ点いていなかった。が、まさか、囚人になったわけではあるまい。 一陣の風が、どこからとなく、さっと吹きこんだ。....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
とびだしてこなかった。博士が送話器のスイッチを切ったことは確実だった。 僕は、囚人に成り下ったような気がした。 驚愕 正六面体の部屋の中に幽閉された僕....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
のを発見した。しかもその綱の先は、防空壕の肋材の一本に、堅く結んであった。まるで囚人をつないであるような有様であった。 「いいのよ、あなた」 「よかないよ。説明....
火星兵団」より 著者:海野十三
って、蟻田博士は、喜ぶやら怒り出すやら。 「けしからん奴どもじゃ。わしを、まるで囚人のように、こんなところへおしこめておいて、今になって、もう出てもよろしいとは....
火薬船」より 著者:海野十三
しゃ計略をもって、竹のやつを縛っちまいまさあ」 「くうものはくい、のむものはのむ囚人なんて聞いたことがないが……仕方がない、おれが虎船長にとりなすから、はやくお....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
しまったってよ」 「それよりも大変なことが起きたのよ。海底牢獄に閉じこめてあった囚人を、誰かが行って解放してしまったそうよ」 「あっ、皆さん、しずかに! 爆音が....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
れてやる、というのならばまだしもです。少しでもみになるように無駄をしないように、囚人としての心の環境から考えの中に入れてするのは本当に一仕事です。その骨の折れる....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
土の凸凹でもなく、かえって法廷を進退する公事訴訟人の風采、俤、伏目に我を仰ぎ見る囚人の顔、弁護士の額、原告の鼻、検事の髯、押丁等の服装、傍聴席の光線の工合などが....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いるデンマルクの小鳥さん。」と、カナリヤがひばりに声をかけました。「きみもやはり囚人になったんだな。なるほど、きみの国の森は寒いだろう。だが、そこにはまだ自由が....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ファラデー 時々は手紙で質問し、返事を乞うた人もある。この中で面白いのは、ある囚人のよこした手紙である。 「貴下のなされし科学上の大発見を学びおれば、余は禁囚....