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「囚人服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

囚人服の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
た大阪拘置所が、警察へ報告したのは、一時間たってからであった。 もっとも、青い囚人服を着ていたとすれば、その場は無事に通り過せなかっただろうが、その時銀造はチ....
白菊」より 著者:夢野久作
。 黒血だらけの引っ掻き傷と、泥と、ホコリに塗みれた素跣足の上に、背縫の開いた囚人服を引っかけて、太い、新しい荒縄をグルグルと胸の上まで巻き立てている彼の姿を....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
られたが、それは彼等を失望させるに役立ったばかりだった。私が出所したあとで、私の囚人服や独房内が、大勢の看守の手で大騒ぎをして取調べられていることだろうと思って....
光と風と夢」より 著者:中島敦
という言葉が幾通りにも区別されているのだ。もう一つの長閑《のどか》な例――奇妙な囚人服を着せられ道路工事に使役されている土人の囚人の所へ、日曜着の綺羅《きら》を....
道標」より 著者:宮本百合子
、金じゃくしで、液体の多い食餌をアルミニュームの鉢へわけているときだった。灰色の囚人服に灰色の囚人帽をかぶった雑役は、水気の多いその食べものを、乱暴にバシャバシ....
キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
利用して、山又山を逃げ廻りながら、一心に久美子の行衛を探索し初めたものです。無論囚人服を着たままですから、夜しか人里に出られなかった訳でしたが、私は盗みというも....
パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
の如く死刑を宣告された。彼女は無言のまま法廷を出た。 午前十一時、彼女は白布の囚人服のままで手を縛られて馬車に乗せられ、コンコルド広場へと運ばれた。パリの町町....