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四つ
「四つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四つの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
と思う間《ま》に、馬は、高くいななきながら、長い鬣《たてがみ》をさっと振るうと、
四つの蹄《ひづめ》に砂煙をまき上げて、またたく暇に太郎をそこへ疾風のように持って....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
……」
粟野さんはちょっと当惑《とうわく》そうに啣えていたパイプを離しながら、
四つ折の十円札へ目を落した。が、たちまち目を挙げると、もう一度|金縁《きんぶち》....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
な眼鏡《めがね》をかけた。封筒の中には手紙のほかにも、半紙に一の字を引いたのが、
四つ折のままはいっていた。
「どこ? 神山さん、この太極堂《たいきょくどう》と云....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
小さな屋台のような物が一つ――そのほかには、何も持っていない。
天気がいいと、
四つ辻の人通りの多い所に立って、まず、その屋台のような物を肩へのせる、それから、....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
めがあった。なんでも、斎場とどこかの家との間らしい。掃きだめには、卵のからが三つ
四つすててあった。
少したって、久米と斎場へ行ってみると、もう会葬者がおおかた....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
じりじり敵前へ向う事になった。
勿論《もちろん》江木《えぎ》上等兵も、その中に
四つ這いを続けて行った。「酒保の酒を一合買うのでも、敬礼だけでは売りはしめえ。」....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
がだいした》のあるカッフェへ飯を食いに参りました。駿河台下には、御承知の通りあの
四つ辻の近くに、大時計が一つございます。私は電車を下りる時に、ふとその時計の針が....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
の母は如何にももの静かな狂人だった。僕や僕の姉などに画を描いてくれと迫られると、
四つ折の半紙に画を描いてくれる。画は墨を使うばかりではない。僕の姉の水絵の具を行....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
うな石がある。それがまたきわめて大きい。動物園の象の足と鼻を切って、胴だけを三つ
四つつみ重ねたらあのくらいになるかもしれない。その石がぬっと半ば起きかかった下に....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
橋から京橋までの間に、左側に三個所、右側に一個所あって、しかもそれが一つ残らず、
四つ辻に近い所ですから、これもあるいは気流の関係だとでも、申して申せない事はあり....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
の基督《キリスト》の顔。最後には?――いや、「最後には」ではない。それも見る見る
四つ折りにした東京××新聞に変ってしまう。
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前の山みちの側面。....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
一 埃 僕の記憶の始まりは数え年の
四つの時のことである。と言ってもたいした記憶ではない。ただ広さんという大工が一人....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
を休め、緑いろの表紙をした一冊の本へ目を通した。この本は目次の第何章かに「恐しい
四つの敵、――疑惑、恐怖、驕慢、官能的欲望」と云う言葉を並べていた。僕はこう云う....
「初雪」より 著者:秋田滋
そんなことを考えるのか、彼には全くそういう人間の気が知れなかった。春夏秋冬、この
四つの季節は、土地を変えることによって、それぞれ新らしい変った悦びを人間に齎すも....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
かなさ加減はね。」 僕はその大紙屋にあった「馬車通り」(「馬車通り」というのは
四つ目あたりへ通うガタ馬車のあった為である。)のぬかるみを思い出した。しかしまだ....