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四つん這い
「四つん這い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四つん這いの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
る。やがて出ていた足が一本這入った。見ているうちにまた一本這入った。これで自分も
四つん這いにならなくっちゃ仕方がないと諦《あきら》めをつけた。「這うんだ」と初さ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
すんでふれてみたいような荒びた気持ちだ。おかしくなければ、私は尻からげになって、
四つん這いになって石道を歩きたい位だ。狂人みたいだと云うのは、こんな気持ちをさし....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
の鳥がまだその闖入者たちの頭上に驚いて舞っている様子でも、かなり精確にわかった。
四つん這いになって這いながら、私は彼等の方へそろそろと、しかし脇目もふらずに進ん....
「花ふぶき」より 著者:豊島与志雄
どうやら食用になる野草の球根や蔓茎を植えるのに、足だけで体を支えることができず、
四つん這いにならねばならなかった。――その真似をして、おれは少し酒もまわっていた....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
素早く、軒下へ飛込んで、軒下づたいに逃出した。一人が、敵へ尻を向けて、大急ぎに、
四つん這いに這い乍ら、逃出すと、二人、三人、と、周章てて、這い出した。 「見苦し....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
一本が瞬時に命を奪っている。五兵衛はカッと目をあけ、口もあけて、何かいいたげに、
四つん這いに倒れて死んだのだ。横ッとびに飛んで抱いた田所金次も、五兵衛の言葉をき....
「博物誌」より 著者:岸田国士
砂糖があるんだよ」 「なんだい、砂糖って?」 「そら、ここんとこさ」 で、彼が
四つん這いになって、第八号が仲間にはぐれそうになっているのを引き戻している最中、....
「香熊」より 著者:佐藤垢石
らしい。なおも、悠々と蟹を掘っている。私は、熊を横眼で睨みながら、竿を投げだし、
四つん這いに這って坂を這いはじめたが、うまく腰が動かない。ちょうど脚をかがめて寝....
「春」より 著者:岡本かの子
、みんな兄貴にやれって言うんです。兄貴はやるんです何でも。舌を出せ、手を挙げろ、
四つん這いになれ、寝ころんで見ろ――いまに始めますぜ、また。 加奈子は、もう男....
「幽霊」より 著者:小野佐世男
団を頭から被ろうしたが、はや手足は利かなかった。と、その三尺位のずぶ濡れの体が、
四つん這いになり、私の布団の上に這い上ってきた。枯木のように痩せ細った両手が、足....
「小波瀾」より 著者:神西清
った脚がくたびれてしまうと、こんどは両手を使い出して、猛烈に飛び上がってみたり、
四つん這いになって逆立ちの稽古をやり始めた。そんなことをやっている彼の顔つきはと....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の様子を見学させてくれました。ウィーン市内の青年男女の有志者が、芝生の上で終日、
四つん這いになって暮しているのでした。あるものは山羊のとおりの格好で跳ね廻り、あ....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
やはり意味は鹿の角の数を訊くことになっている。目隠しをする代りに壁にもたれ、また
四つん這いになって、その背に跨って、指を立てて問う例もある。もう長いあいだかかっ....
「アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
so-hechiri 熊踊り)と名づける子供の遊びがありました。 一人の少年が
四つん這いになって熊になります。その帯に長い綱をつけて左右に振り分け、二人の少年....