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四天
「四天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
のは、――わたしはこの二十年来、こういう疑問を抱いている。あの頼光《らいこう》や
四天王《してんのう》はいずれも多少気違いじみた女性|崇拝家《すうはいか》ではなか....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
るる。 下向の時、あらためて、見霽の四阿に立った。 伊勢、亀井、片岡、鷲尾、
四天王の松は、畑中、畝の四処に、雲を鎧い、※糸の風を浴びつつ、或ものは粛々として....
「死者の書」より 著者:折口信夫
のことすら、益々脅迫感を強める方にばかりはたらいた。今年五月にもなれば、東大寺の
四天王像の開眼が行われる筈で、奈良の都の貴族たちには、すでに寺から内見を願って来....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
顔色をしていながら、お米と謂うのは大変なものじゃあございませんか、悪党でもずっと
四天で出る方だね、私どもは聞いてさえ五百円!)とその植木屋の女房が饒舌りました饒....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
て、ちりけ元は水のような老番頭、思いの外、女客の恐れぬを見て、この分なら、お次へ
四天王にも及ぶまいと、 「ええ、さようならばお静に。」 「ああ、御苦労でした。」....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
薬師三尊の背後は、六尺程の板敷になっていて、その奥の壇上には、聖観音の像と左右に
四天王が二体宛載っている。堂内で採集した指紋には、勿論推理を展開せしめるものがな....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
蹊というのがあります。ご存じかも知れないが、蘆庵、蒿蹊、澄月、慈延といえば平安の
四天王と呼ばれる和歌や国学の大家ですが、その蒿蹊がこういう話をしたそうです。家の....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
深く仏者の懐に採り入れられて来たことが、ちっとでも訣って貰えれば、と考えていた。
四天王寺西門は、昔から謂われている、極楽東門に向っているところで、彼岸の夕、西の....
「三人の師」より 著者:上村松園
らなかったことはまことに残念であった。 先生の歿後、門人たちは相談の末に楳嶺門
四天王の塾へそれぞれ岐れることになったのである。 菊地芳文 谷口香※ 都路華香 ....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
テモはらはらした。だがそこで不思議な日本を見た。狐忠信の幕で若い日本の娘たちが花
四天になって踊るのだが外人の踊りを見慣れた眼には娘の手足がまるで唐草模様のように....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
すめて相手に迫るように言った。 「御坊は頓阿、浄弁、慶運の人々と相列んで、和歌の
四天王と当世に申し囃さるるばかりか、文書くことは大うつ童、馬追う男も御坊日本一と....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
やがて義経が揚幕からあらわれた。俳優は今の羽左衛門の父の家橘である。つづいて
四天王が出て来て花道に立ちならぶ間、義経らはうしろ向きになる。わたしたちは西の桟....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
と三個の屍体とを厳重に守っていた。 松明を把ったる巡査と他数名の勇者は、頼光の
四天王が大江山へ入ったような態度で、再び窟へ引返した。巡査が先ず畚に乗って降りた....
「活人形」より 著者:泉鏡花
っちへ来いと、力任せに引立てられ、鬼に捕らるる心地して、大声上げて救いを呼べど、
四天王の面々はこの時既に遁げたれば、誰も助くる者無くて、哀や擒となりにけり。 ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、理想の現実化に向って力を尽されました。別して造塔、起仏に御熱心にて、自ら七寺(
四天王寺、法隆寺、中宮寺、橘寺、蜂丘寺、池後寺、葛城寺)を建立せられた外、諸国に....