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四度
「四度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
が催された。考えて見れば一行は、故郷の熊本を後にしてから、ちょうどこれで旅の空に
四度目の夏を迎えるのであった。
彼等はまず京橋《きょうばし》界隈《かいわい》の....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
に竹刀を受けるよりも先だったかもわかりませぬ。けれどもとにかく相打ちをした二人は
四度目の睨み合いへはいりました。すると今度もしかけたのは数馬からでございました。....
「星座」より 著者:有島武郎
きることができなかった。今度が二度目だ。二度行ったら三度行くだろう。三度行ったら
四度、五度、六度と度重なるだろう。どこからそんなことをする金が出てくるか。そのう....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
置き四日置きに母の薬を取りに松戸へゆく。どうかすると帰りが晩くなる。民子は三度も
四度も裏坂の上まで出て渡しの方を見ていたそうで、いつでも家中のものに冷かされる。....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
もいと疾く、 されどなお無慚の心はなかりき。恥知る心、規律と正義の 失せ果てしは
四度目の世となりしとき、 そは鉄の時代、嘘と僞りの奴とて 掠め奪わん欲望に廉恥を....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
は左にある。頂上近くでいよいよ風が烈しくなる。温度は大したものでなく、摂氏の零下
四度を示していた。まつ毛は凍って白い。徳本の頂上の道よりちょっと南に出た。東側に....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
屋へ行くと、お帽子お外套というも極りの悪い代ものが釦で棚へ入って、「お目金、」と
四度半が手近な手函へ据る、歯科のほかでは知らなかった、椅子がぜんまいでギギイと巻....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
のでござります。第一、簪のカチリも、咳のえへんも、その御老体が、その後三度めにか
四度めにか湯治にござって、(もう、あのお娘も、円髷に結われたそうな。実は、)とこ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
この往来は僅かに二三町だった。が、その二三町を通るうちに丁度半面だけ黒い犬は
四度も僕の側を通って行った。僕は横町を曲りながら、ブラック・アンド・ホワイトのウ....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
のは、彼の一本のまがい辮子だ。擬い物と来てはそれこそ人間の資格がない。彼の祖母が
四度目の投身をしなかったのは善良の女でないと阿Qは思った。 その「偽毛唐」が今....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
な暮しをし始めました。蘭陵の酒を買わせるやら、桂州の竜眼肉をとりよせるやら、日に
四度色の変る牡丹を庭に植えさせるやら、白孔雀を何羽も放し飼いにするやら、玉を集め....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
あとへと行くようにも見えた。それでもわたしは船脚がのろくさくさえ思われた。彼等は
四度手を換えた時、ようやく趙荘がぼんやり見え出して、歌声もどうやら聞えて来た。幾....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
はずである。私は帰ると言い出した。慎太郎さんもすぐ賛成した。何でも、同じ白馬に十
四度登っても仕方がないというような、大町を立つ前から判り切っていた理窟を申し述べ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
健在である、一日も早く国旗をかの地にたてて凱旋を奉上されよ。) 一行は南緯七十
四度まで進航して船を回せりという。 五日、また快晴。船医秋洲長美氏とともに車行....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
ツぱり廻しているのだつたが、佐太郎はそのときには気がつかずにいた。 夜店の前で
四度目に出会つたとき、秀治たちは露骨に娘たちをからかいはじめた。娘たちはキヤツ/....