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四方位
「四方位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四方位の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
ていたことを発見したのだった。明るい屋根の下の室だった。グルリと見廻わすと、五間
四方位の室だった。室内の調度は……。 「おおッ」 と彼は叫んだ。よく見ると、い....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
白さが、しみ込んでしまっていた。 それから、間なしに、店と、中の間の間に、一尺
四方位の硝子《ガラス》が、一間余り入ったので、嬉しくて堪らず、そこを又手習台にし....
「父杉山茂丸を語る」より 著者:夢野久作
ったような言葉がまだ六歳の私の耳に一種の凄愴味を帯びて泌み込むようになった。一間
四方位の大きな穴の明いた屋根の上の満月を、夜着の袖から顔を出してマジマジと見てい....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
ぼられていた。赤い生血が、小気味よく切口から溢れ奔って、それが濡板を染めて、五寸
四方位の大きさに掘り抜かれた穴に流れ込んでいた。馴れ切ったものだ! 「どうだ。小....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
残っているのは菜の花の上に作り物の蝶々を飛ばせるようにした蝶々売りと、一寸か二寸
四方位な小さな凧へ、すが糸で糸目を長く付けた凧売りとだけだ。この凧はもと、木挽町....
「魔王物語」より 著者:田中貢太郎
は其の騒ぎに眼を覚して壮佼達のいた室へ往って見ると、壮佼達は皆逃げて畳の上が二尺
四方位薄く焦げていた。平太郎は微笑しながらまた己の寝床へ帰った。 新八郎は其の....
「火星の芝居」より 著者:石川啄木
劇場からして違うよ』 『一里四方もあるのか?』 『莫迦な事を言え。先ず青空を十里
四方位の大さに截って、それを圧搾して石にするんだ。石よりも堅くて青くて透徹るよ』....
「紅色ダイヤ」より 著者:小酒井不木
人でしょうか?」 「そうだろう」 俊夫君は新聞紙を丁寧に開きました。それは二寸
四方位の小さな紙片でした。俊夫君は、すかして見たり裏返して見たりしていましたが、....
「髭の謎」より 著者:小酒井不木
ら使っております」 と令嬢は答えた。 湯殿は二坪ばかりの広さで、隅の方に三尺
四方位の浴槽が備えつけてありましたが、水で濡れておりました。俊夫君は熱心に探した....
「呪われの家」より 著者:小酒井不木
くれる筈です」 そのとき給仕がはいって来て一枚の紙片を渡した。その上には一|寸
四方位の大きさの字で、中央に「ツノダ」と墨ではっきり書かれてあった。それを受取っ....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
こう言って、小田さんはポケットから、一枚の黒い紙を取りだしました。それは三寸
四方位の大きさの紙でした。 小田さんは、黒い紙と同時に、なお一枚の写真を取りだ....
「寺じまの記」より 著者:永井荷風
ぎり、全く同じようである。いずれも三尺あるかなしかの開戸《ひらきど》の傍に、一尺
四方位の窓が適度の高さにあけてある。適度の高さというのは、路地を歩く男の目と、窓....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
いやつでは無く、たより無く小さい。そうだ、蜜蜂か何かの巣穴。そんな感じです。二尺
四方位の窓が一つ、疊のかわりにウスベリが敷いてあつて、片隅に粗末な小机が一つ。あ....
「由布院行」より 著者:中谷宇吉郎
、極めてお粗末なのが二軒ばかりあっただけだった。勿論《もちろん》この附近は、五里
四方位どこを掘っても温泉が出るのだから、別に大したことではないのであろう。それが....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
す。 私は四五年前からある信託会社の地下室の保護金庫を借りて居りました。一|間
四方位の大きさのものです。その金庫は、当人と会社とが有っている合鍵を同時に用いな....