四望[語句情報] » 四望

「四望〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

四望の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
鳴き声は昼でも理科大学へ聞えるくらいなんですから、深夜|闃寂《げきせき》として、四望《しぼう》人なく、鬼気|肌《はだえ》に逼《せま》って、魑魅《ちみ》鼻を衝《つ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
》』にいわく猴は候《こう》なり、人の食を設け機を伏するを見れば高きに憑《よ》って四望す、候《うかがう》に善きものなり、猴好んで面を拭《ぬぐ》うて沐《もく》するご....
私本太平記」より 著者:吉川英治
醒まそうと思うてな」 「では、あなたの書院へおわたりなさいませぬか。そこの亭は、四望、眺めもよろしゅうございますから」 豊麻呂は、妻戸の外に出て待った。そして....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
降りながらも、ぼくらは尽きない話に興じていた。健吉さんは始終、矢立の筆を舐めつつ四望を写生しぬいていた。 待っている車に乗り「これから鵯越えまで行こうじゃあり....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
新造船の安宅丸が、花嫁のように幔幕や幟に飾られて繋いである。 家光は、春の海を四望にして、宴を張った。 寔に泰平の盛事である。やがて群臣の小舟をつらねて、浜....