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「四民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

四民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
とまでにはあらざれども、士族の世禄を排斥し、工農の権利を主張し、君臣の関係を駁し四民の平等を唱え、主として経済上の進歩を急務としたるがごとし。当時この二論派を代....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
君! この君戴いて天下泰平、諸民安堵! 御名君! 御名君! 主水之介のよろこびは四民のよろこび、何とも申し上げようもござりませぬ」 「いかん! いかん! そちの....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
ゃ。士族というお家柄をどうするんじゃ」 その門地を倒し、そのお家柄を破壊して、四民平等の天下を創み出そうと豪語した旧権打倒御新政謳歌の志士が、真っ先に先ずおど....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
かしこに始まるというふうに、強大な諸大名が互いに争闘を事としたら、国勢は窮蹙し、四民は困弊するばかりであろう。これがブロックの懸念であった。 「どうしてもこれは....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ると御一新の改革も逆に流れそうで、心あるものの多くが期待したこの世の建て直しも、四民平等の新機運も、実際どうなろうかとさえ危ぶまれた。 いったん時代から沈んで....
風流仏」より 著者:幸田露伴
深々と付さし、恐惶謹言させて子爵には一目置た挨拶させ差詰聟殿と大切がられべきを、四民同等の今日とて地下と雲上の等差口惜し、珠運を易く見積って何百円にもあれ何万円....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い捨てて通るものが多い。それによって見ても、農奴の文字よりは、ちょうさんの文字が四民の認識になじみが深いらしい。 ちょうさんといえば、すでに、ははあ、と何人も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が飛び出しました。 その時代において、人間の部類から除外されていた種族の人に、四民のいちばん上へ立つように教えられていた武士たる者が、こんなにしてその門前で騒....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、この国ではなかなか軽からぬ地位である。その新お代官なるものが、道場を開放して、四民の間に剣術を習うことを許すというのは、今時《いまどき》、世間の物騒なのにつれ....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
山戯る日であった。これは警察の方でとうに制限を加えたようである。 どんな勤倹な四民も年に一度のお花見には特定の「濫費デー」を設けた。ある地方の倹約な商家では平....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
しまった。かくて政権は確実に北条氏の掌中に帰し、天下一人のこれに抗議する者なく、四民もまたこれにならされて疑う者なき有様であった。後世の史家頼山陽のごときは、「....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
なうと解釈すれば、認められないこともない。……しかしそれとて条件があって、国内は四民に不満なく、国外は外国の侵逼なく、五穀実り、天候静穏、礼楽ことごとく調うよう....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
家人や、賤しい給仕階級の侍が、運がよいと大名にもなる。そうでなくても御家人・侍は四民の上に立って、「おおみたから」たる農民を卑賤のもののように見下してしまう様に....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が発達し、しかもその価値を発揮したのである。しかるに明治維新以後の日本社会は真に四民平等である。また近時自由主義思想は高等教育を受けた人々に力強く作用して軍事を....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ろ喜ぶべき現象ならずや。今日において、徳川氏三百年の泰平治下に養はれたる特長を、四民和楽の間に求めんとせば、浅草区をおきてこれなきなり』と前記「浅草繁盛記」の著....