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四畳半
「四畳半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四畳半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
似ていないとか云うことから始まっていた。武夫は彼の勉強部屋の隅に、――玄関の隣の
四畳半の隅にか細い文太郎を押しつけた上、さんざん打ったり蹴《け》ったりした。そこ....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
弟も肺結核《はいけっかく》に罹《かか》っていたためであろう。けれどもまた一つには
四畳半の離れの抱えこんだ、飛び石一つ打ってない庭に木賊《とくさ》ばかり茂っていた....
「或る女」より 著者:有島武郎
たりにある思いのほか手広い台所、風呂場《ふろば》を経て張り出しになっている六畳と
四畳半(そこがこの家を建てた主人の居間となっていたらしく、すべての造作に特別な数....
「星座」より 著者:有島武郎
いぐらいだったから。東京の女は俺の眼から見ると皆な天使のようだぞ。
「俺の部屋は
四畳半で二階の西角だ。東隣りは大きな部屋だが畳を上げて物置になっていて、どういう....
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
中土間を、囲炉裡の前を向うへ通ると、桃桜溌と輝くばかり、五壇一面の緋毛氈、やがて
四畳半を充満に雛、人形の数々。 ふとその飾った形も姿も、昔の故郷の雛によく肖た....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
おっくらしく、身体で開けるようにして、次室へ入る。 板廊下を一つ隔てて、そこに
四畳半があるのに、床が敷いてあって、小児が二人背中合せに枕して、真中に透いた処が....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
之助翁の遺跡を訪ねて、無限の感にうたれた。翁は十年の長い年月、草木谷という山中の
四畳半ぐらいの草屋に単身起居し、その後、後嗣の死に遇い、やむなく家に帰った後も、....
「妖術」より 著者:泉鏡花
音の廻廊の欄干に、立並んだ時ではない。御堂の裏、田圃の大金の、とある数寄屋造りの
四畳半に、膳を並べて差向った折からで。…… もっとも事のそこへ運んだまでに、い....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
替だ。」 「ううむ、ほんとうだ、が、こんな上段の室では遣切れねえだ。――裏座敷の
四畳半か六畳で、ふしょうして下さんせ、お膳の御馳走も、こんなにはつかねえが、私が....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
面に半ば開いたのが見える。角の障子の、その、隅へ隠れたらしい。 それは居間だ。
四畳半、机がある。仕事場である。が、硯も机も埃だらけ、炉とは名のみの、炬燵の藻抜....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
化銀杏 泉鏡花 貸したる二階は二間にして六畳と
四畳半、別に五畳余りの物置ありて、月一円の極なり。家主は下の中の間の六畳と、奥の....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
と、しかしそれにしては居周囲が広く、破れてはいるが、筵か、畳か敷いてもあり、心持
四畳半、五畳、六畳ばかりもありそうな。手入をしない囲なぞの荒れたのを、そのまま押....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
、どうぞお寛ぎ下さいまし。) と先へ廻って、こう覗き込むようにして褥を直した。
四畳半で、腰を曲げて乗出すと、縁越に手が届くんですね。 (ともかく御免を、) ....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
な事に出あいました、そのお話をするのであります。 四 その時は、
四畳半ではありません。が、炉を切った茶の室に通されました。 時に、先客が一人あ....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
。日本の現状はイギリスのそれによく類似して居るのではあるまいか。 私は、六畳、
四畳半、三畳三間の、深川のアパートにもう二十年も住んでいる。狭い上に訪客も多いの....