四足[語句情報] » 四足

「四足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

四足の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
感が、寝る時のほか脱いだ事のない草鞋《わらじ》の底に二足三足感じられたと思うと、四足目は軟いむっちりした肉体を踏みつけた。彼れは思わずその足の力をぬこうとしたが....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
》の外にも、その柳の葉が白く散っていた。 ひとりの美しい乙女《おとめ》が屋形の四足門《よつあしもん》の前に立って案内を乞うた。 「山科郷にわびしゅう暮らす藻《....
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
。まずその取次ぎを請うものは、ダクロの前へ四這いになって行く。そしてダクロはまた四足になって、酋長の前へ這って行く。 四 野蛮人のこの四這い的奴隷根性....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
に轢かれる筈はない、と最初から睨んでいたんだ」 見ると、成る程豚は少し変です。四足を妙な恰好に踏ン張って時々頭を前後に動かしながら、苦しそうに喉を鳴らして盛ん....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て来て※の一行を招いたので、すぐに武器をたずさえて踏み込むと、一頭の大きい白猿が四足を牀にくくられていて、一行を見るや慌て騒いで、しきりに身をもがいても動くこと....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
したが、恐れて近寄りませんでした。果たして一年を過ぎないうちに、田は敗れました。四足の蛇 舒州の人が山にはいって大蛇を見たので、直ぐにそれを撃ち殺しました。よ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いて救いを呼ぶと、往来の人びとも加勢に駈けつけて、力をあわせて牛を牽いたが、牛の四足は泥のなかへ吸い込まれたようになって、曳けども押せども動かない。百計尽きて思....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
に嘴を入れると最後、大事な舌を挟まれる。やがて意地汚の野良犬が来て舐めよう。這奴四足めに瀬踏をさせて、可いとなって、その後で取蒐ろう。食ものが、悪いかして。脂の....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
ちたるわれに、また道を妨げられて、座中に踞りたるは汚き猫なりき。 背をすくめて四足を立て、眼を瞋らして呻りたる、口には哀れなる鳩一羽くわえたり。餌にとて盗みし....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
、路傍の足許故に、 （叱！ 叱！） と追ってみたが、同一処をちょっとも動かず、四足をびりびりと伸べつ、縮めつ、白い面を、目も口も分らぬ真仰向けに、草に擦つけ擦....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
ははははは。」 弥七は笑いながら叱ったが、犬はなかなか鎮まりそうにもなかった。四足の爪を土に食い入るように踏ん張って、耳を立て眼を瞋らせて、しきりにすさまじい....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
異様な馬の噂を聞かされて、いずれもいよいよ不思議に感じた。そこらの畑道には大きい四足の跡が残っていた。 それから注意して窺っていると、毎晩ではないが、三日に一....
「春」より 著者:岡本かの子
。京子は葡萄葉形の絹絞りの寝巻の上に茶博多の伊達巻を素早く捲き、座敷のうちを三足四足歩くと窓縁の壁に劇しく顔を打ちつけた。 ――あ、痛っ。 と京子は叫んだが、其....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
合わず、我一行より不用なる手拭、風呂敷などを与えたるに、嘉助氏と温泉の人夫とが、四足の草鞋を作れり。いざとて偃松帯を上る。根曲り竹ならば、押分け押分けて上らるべ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
り、女が騎手になりて競走したる一事である。男は馬のごとく、女を背上にのせながら、四足にて走りて競争するが、いかにも奇観であった。夜は余興会として、種々の隠し芸を....