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四通
「四通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四通の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ましょう……畏《かしこ》まりました……エエ、五十銭に八十銭に一円……一円二十銭と
四通りで……」 とあたりに響く大きな声で正札を云う。これに屁古垂《へこた》れる....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いて、何処へ辿りつくのだろうか。鐘鳴器室か礼拝堂かあるいは殯室の中にか、それとも
四通八達の岐路に分れて……。
二、伸子よ、運命の星の汝の胸に
足許....
「臨終まで」より 著者:梶井久
第に楽になり、もう冷やす必要も無いと言うまでになりました。そして、時には手紙の三
四通も書く事があり、又肩の凝らぬ読物もして居りました。 耳の敏い事は驚く程で、....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
戦を事とし兵財共に豊なりしに、信長其業をつぎ、英雄の士を得て百戦の功をたつ。其国
四通の地にして、京師に近く且つ足利殿数十代の余光をかりて起られしかば威光天下に及....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
道明寺の北二里余。 高野街道、奈良街道の要地にして、地勢卑湿、水田沼地多く畷道
四通する所だ。 大阪方の主将は木村重成、長曾我部|盛親の二人。是に向うは河内国....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
てしきりにその片手落ちを攻撃する手紙が松雲のもとへ舞い込んで来たのは十通や十三、
四通にとどまらない。そのたびに松雲は自己の立ち場を弁解する意見書を作って置いて、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の白山で取ったのと、信州の駒ヶ嶽と御嶽と、もう一色、北海道の札幌で見出したのと、
四通り黒百合があるそうだが、私はまだ見たことはなかった。 お雪さん、そしてその....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ゆる設備をなし、互いに繁栄を競いつつある。しかるに電車という交通機関開けてより、
四通八達、わずか数銭を投ずれば都の片隅から片隅まで、短時間のうちに往復が出来て、....
「科学時潮」より 著者:海野十三
に、英国から米国へ掛けられるものが毎日三通話、米国から英国へ掛けられるものが毎日
四通話で、合計高平均七通話だそうで、この装置の維持費とトントン位の収入になるそう....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
西の方へは二上山を経て河内、大阪方面へ通じている。三輪のミヤコをまン中に、交通は
四通八達していたらしい。これを古に「山の辺の道」と云い、古記にも、崇神天皇には「....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れを名づけてチベット語で
と言って居る、すなわち按手礼であります。その按手礼に
四通りある。一は額頭礼、額を頭に付ける礼、一は按双手礼、それから按隻手礼と、按法....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
想を最も現世的のものに見出す大師一流の仏教哲学の帰結の方法であります。 大師が
四通八達の文化的の智才を以て庶民生活の実地の便利を図られたことは、俗に弘法|温泉....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
、官に属する家人相当のものは官戸と云い、つまり官戸・家人・官の奴婢・私の奴婢と、
四通りになっております。いずれにしても独立の生活をなすことが出来ない、家来の身分....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
―鉄道馬車があり、円太郎馬車があったものゝ、いまの電車のように方々すみ/″\まで
四通八達はしておりません。すこし遠みちをしようというとき、知らない土地へ行こうと....