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四間
「四間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
大きい赤坊《あかんぼう》をおぶった彼れの妻は、少し跛脚《ちんば》をひきながら三、
四間も離れてその跡からとぼとぼとついて行った。
北海道の冬は空まで逼《せま》っ....
「星座」より 著者:有島武郎
低を体の中心を取りながら辿《たど》っていくと、水嵩《みずかさ》の減った千歳川が、
四間ほどの幅を眼まぐるしく流れていた。清逸はいつもの所に行って落葉をかきのけた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。 おみよは今年十八で、おちか暮しをしていた。長屋といっても、寄付きをあわせて
四間ほどの小綺麗な家で、ことに阿母は近所でも評判の綺麗好きというので、格子などは....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ところへ来た」 半七は辰蔵を突き飛ばして表へ飛び出すと、足の早いお杉はもう三、
四間も行きすぎていた。咄嗟のあいだに思案した半七は軒先に立てかけてある長い黐竿を....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
しながら、氷点以下の水でぐっしょりぬれた配縄をその一端からたぐり上げ始める。三間
四間置きぐらいに、目の下二尺もあるような鱈がぴちぴちはねながら引き上げられて来る....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
った。先日聞いておいた番地をたよりに、尋ねたずねて行き着くと、庭は相当に広いが、
四間ばかりの小さな家に、老人は老婢と二人で閑静に暮らしているのであった。 「やあ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
暦では花見月の中頃でございました。今度引移りましたのは今戸の小さい家で、間かずは
四間のほかに四畳半の離屋がありまして、そこの庭先からは、隅田川がひと目に見渡され....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
たら直してもいい。午後から大分雪が硬くなってつまらなくなった。戸田は進歩して三、
四間滑るようになった。今日から一つ炬燵に五人ねることになったので、板倉は唐紙のそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ん願います」 清次郎に別れて、半七はすぐに菊村の店へたずねて行った。菊村の店は
四間半の間口で、一方の狭い抜け裏の左側に格子戸の出入り口があった。奥行きの深い家....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
は、もう日の暮れた頃でした。車夫を帰して、三津子さんに案内されて奥へ通ると、家は
四間ばかりの小さい建物でしたが、家具などは案外に整頓していました。見おぼえのある....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
にあたって、床をぱたぱたと踏んでゆくような跫音がきこえた。私たちはそれから都合|
四間の部屋を通りぬけてみたが、かの跫音はいつも二人のさきに立って行く。しかもその....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
間……十間……十五間……もう秋森家の表門迄は、余すところ五間、だがそれも軈て……
四間……三間……と、ああ、とうとう奇蹟が現れた! まだ被害者の倒れていた位置ま....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
なども転がっていた。その狼藉たるなかを踏みわけて、ふたりは足を早めてくると、三、
四間さきに盆燈籠のかげを見た。それは普通の形の白い切子燈籠で、別に不思議もないの....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
、今もその儘に残って居る一劃がある。 まばらに生えた白樺の木立に取り囲まれ、幅
四間、長さ十間程の長方形の芝生で、周辺の芝生より一尺程低くなって居る。此の決闘場....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
の小柴を踏み、午前八時には前記の鞍部、高さ約二千二百六十米突、ここに、長さ十間幅
四間深さ三尺ばかりの小池がある、中ほどがくびれて瓢形をなしているから、瓢箪池とい....