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「回らす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

回らすの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
たのが、この両国行―― なかなか道学者の風説に就いて、善悪ともに、自から思虜を回らすような余裕とては無いのである。 電車が万世橋の交叉点を素直ぐに貫いても、....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
て眠られぬ。眠られぬままに過去《こしかた》将来《ゆくすえ》を思い回《めぐ》らせば回らすほど、尚お気が冴《さえ》て眼も合わず、これではならぬと気を取直し緊《きび》....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
に高原ホテルを見たり、薄雪をもった由布嶽の頂を、眉近くに見出したこともだが、踵を回らすと、九州中部山脈の屋根が一眸にはいってくる。 「阿蘇外輪の九重高原ですよ、....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
敵の追撃がないと分りきった後もなお、急ぎに急いでおられたのは、高松陣から踵を回らすと同時に、猿殿のお胸では、まだ戦わぬうちから、逆臣光秀の軍とすでに戦ってお....