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回状
「回状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
回状の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に寿平次は弓を手にして、裏庭の矢場に隠れていた。彼の胸には木曾福島の役所から来た
回状のことが繰り返されていた。それは和宮様の御通行に関係はないが、当時諸国にやか....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
味が書いてあった。 この御隠居の依頼状に添えて、尾州家の年寄衆からも別に一通の
回状を送ってよこした。それもやはり領民へ献金依頼のことを書いたもので、御隠居が直....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。各宿とも旅客用の夜具|蒲団、膳椀の類を取り調べ、至急その数を書き上ぐべきよしの
回状をも手にした。皇軍通行のためには、多数の松明の用意もなくてはならない。木曾谷....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
関良輔?」 「うむ」 「奉行所で聞いたのか?」 「聞いてきた。追っつけ此処へも、
回状がくるであろう」 「ふうむ」 朋輩は、腕組をして俯いた。 「相馬大作が一人....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
てはいかん」
「左様、何ういう手段を取ろうも計られん。すぐ、退散して、もう一度、
回状によって集まるか」
益満が
「余のことは、お任せ申しましょうが、牧を斬るこ....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
に置いたのを、偸見《ぬすみみ》すると、謄写摺《とうしゃずり》にした強盗犯人捜索の
回状である。 お雪はそんなものには目も触れず、「お父さん、あした抜かなくっちゃ....
「猪鹿蝶」より 著者:久生十蘭
のよ。だいいち東京へ出てくること自体、あまり人をバカにした話でしょう。木津さんに
回状をまわして、大真面目な顔で年忌までやったあたしたちの立場がどうなると思ってい....