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「回覧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

回覧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
わが町」より 著者:織田作之助
給四十円しか貰てへんねん。情けない話や。うちあんたの知ってるように月一円五十銭の回覧雑誌とってるやろ。それ貸したげたらね、うちの恋人なんぼ言うても、平気な顔して....
近時政論考」より 著者:陸羯南
突を起こしたりという。明治四年廃藩置県の業成りて後、内治派の巨擘たる岩倉公は欧米回覧の企てをなし、木戸、大久保、伊藤の諸官を率いて本国を去れり、ここにおいて廟堂....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
とても珍妙な事件が起った。きょうのお昼すぎ、お隣りの「白鳥の間」から、次のような回覧板が発行せられた。曰く、婦人に参政権を与えられたるは慶賀に堪えざるも、このご....
悔なき青春を」より 著者:宮本百合子
が趣味の一つです。本がたかくて何と不便でしょう。組合の文化部に文庫がありますか?回覧雑誌のグループをこしらえておいでですか? もしまだでしたらおつくりになること....
「うどんくい」」より 著者:宮本百合子
となるだろう。 国民食の研究資料として、主婦たちの声をとりあつめるのも、隣組の回覧板と一緒に出来ないことでもなかりそうに思える。防犯隣組は出来ても、そういう活....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
その頃校内に白帆会という会があった。あのアララギの中村憲吉君は四年生で、その会の回覧雑誌の部長をしていた。その頃から静かな、賢い人で私は尊敬していた。その弟の三....
南国太平記」より 著者:直木三十五
七八人の若侍を前にして、自分の写真を、見せていた。若侍達は、次々に、斎彬の写真を回覧しながら 「筆では、こうは描けん」 とか 「よく、似ておりますな」 とか....
私の探偵小説」より 著者:坂口安吾
をやりだした。 この方法は、解決のところを切りとったり、糸で縫いつけておいて、回覧して犯人の当てっこをする。平野謙が最も成績優秀で、大井広介、荒正人は怖るべき....
だいこん」より 著者:久生十蘭
うずしているんだ。 二十七日の朝、名誉隣組長の枢密顧問官のKさんが、 「こんな回覧板が出ましてねえ」 と大きな声でいいながら広縁へあがってきた。ママの肩ごし....
読書遍歴」より 著者:三木清
うであった。それに藤岡は初めは文学者になるつもりであったらしく、彼の提唱で文芸の回覧雑誌が出来、私も一、二小説めいたものを書いたことがある。その時の同人に現在新....
回想録」より 著者:高村光太郎
合に小さい時から好きだったから、そういう方面の友達は別にいなかったけれど、学校で回覧雑誌などを出したことがある。そのうちに、与謝野鉄幹先生の「明星」が出て、暫く....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
気を回復して、今度は碧梧桐君と相携えて再び京都に出た。それから余は同好数人と共に回覧雑誌を創めたり、小述作を試みて見たりした。鳴雪、飄亭の二君は相ついで吉田の虚....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
かりでなく、又それを借りて行く客もある。つまりは番台を仲介所にして、小説や雑誌の回覧を行っている形であった。一々に見物するわけでもあるまいが、番台の人たちは芝居....
国会図書館の窓から」より 著者:中井正一
タローグの課題が待っているのである。一般国民に対しても、三十六万の現存図書の自由回覧のサービス、および質問に対する調査業務が課せられている。また全国の図書館のユ....
流言蜚語」より 著者:中谷宇吉郎
ら、米国の国旗を用意し、御馳走《ごちそう》を作って待っているように」という布告を回覧板で廻した所があった。某研究所長の話であるが、その研究所員の若い夫人が、回覧....