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因果と
「因果と〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
因果との前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
さくなった。おれはどうしても蛇の眼から逃がれることが出来ないのであろうか。これも
因果と諦めてしまわなければならないのであろうか。おれは忌《いや》らしい蛇の縛《い....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
とで免《ゆる》された。 「飛んだ災難であったが、まあ仕方がない。悪い親を持ったが
因果と諦めろ」と、親方は慰めるように言った。 この噂を聞いて、お園も定めて案じ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どうぞ見捨ててくれるなと泣いて口説かれた時に、かれの心も弱くなった。所詮はこれも
因果とあきらめて、徳三郎はお熊を連れて逃げることを決心した。 かれの決心を強め....
「春昼」より 著者:泉鏡花
橋詰の小店、荒物を商う家の亭主で、身体の痩せて引緊ったには似ない、褌の緩い男で、
因果とのべつ釣をして、はだけていましょう、真にあぶなッかしい形でな。 渾名を一....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
いますから、圧附けに、勝手な婦を取持たれました時は、馬鹿々々しいと思いましたが、
因果とその婦の美しさ。 成程、桔梗屋の白露か、玉の露でも可い位。 けれども、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ピチピチと刎ねた事さえある。 いま現に、町や村で、ふなあ、ふなあ、と鼻くたで、
因果と、鮒鰌を売っている、老ぼれがそれである。 村｜若衆の堂の出合は、ありそう....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
ちっとも流行らないのでございましたッて。」 四 「流行りません癖に
因果と貴方ね、」と口もやや馴々しゅう、 「お米の容色がまた評判でございまして、別....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
か、五年が間は、皆無になりやす。やれやれ、それから取り立て医者めが、薬が異って、
因果とわっちが落度となりやす。御役ははなれて女の老中に、めったに叱られ、これまで....
「書記官」より 著者:川上眉山
ってつまらんので、相手欲しやと思っていたところへここにおいでなさったのはあなたの
因果というもの、御迷惑でもありましょうが、まあ一しょに付き合って下さいな。そのか....
「蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
とが出来したが、お前さんはまあどうするつもりだね。 翁 どうするといって、これも
因果とあきらめるよりほかはあるまい。 嫗 あきらめられるお前さんはしあわせだ。わ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ですってね。甲板へ潮を被ったら、海の中で、大概消えてしまいそうなもんですけれど、
因果と火気の強い畜生で、消火半を打たせません。 しかも何です、珍しく幾干か残し....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
して、二人の手を曳いて、一人を前に歩行かせて、雪や氷の川端へ何度行った事やらね。
因果と業や。私みたいに不幸なものはないぞね、藁の上から他人の手にかかって、それで....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
あるのか、彼はとうとう仆れるまで、舞台の人となっていた。 盛者必衰は免かれ難い
因果とはいいながら、団菊左の諸名優を相手にして、「弁天おてる」や三千歳を演じてい....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
のは絶対の不可抗力で、何とも手の下しようもないことを評する言葉になっております。
因果とか因縁とかいう文字は仏教から出て世の中に流布され、人心に感化を与えたのです....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
柄だ、一台位通るだろう。……そう思ったんだそうです。が、半チクな時間だったからか
因果とやっぱり一台も通りません。――それにはすれ違う芸妓でも箱丁でも一人として知....