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「団十郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

団十郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文学好きの家庭から」より 著者:芥川竜之介
されたかもしれません。 芝居や小説はずいぶん小さい時から見ました。先《せん》の団十郎《だんじゅうろう》、菊五郎《きくごろう》、秀調《しゅうちょう》なぞも覚えて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
したよ。御承知でしょうが、中幕は光秀の馬盥《ばだらい》から愛宕《あたご》までで、団十郎の光秀はいつもの渋いところを抜きにして大芝居でした。愛宕の幕切れに三宝を踏....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
って来て、日本橋の松島町辺に暫く隠れていたが、去年の八月末に、木挽町の河原崎座で団十郎の芝居を見物しているところを召し捕られ、それから引き続いて入牢中であること....
食魔」より 著者:岡本かの子
ぶつかったときは形式美を欲した。彼は明治初期に文明開化の評論家であり、後に九代目団十郎のための劇作家となった桜痴居士福地源一郎の生活態度を聞知っていた。この旗本....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の大きい、顔の輪郭のはっきりして、一種の気品をそなえた男まさりの女、それは市川|団十郎である。大判司に対して、成駒屋ァの声が盛んに湧くと、それを圧倒するように、....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
、紅葉や露伴は如何に人気があっても矢張り芸人以上の待遇は得られなかったのである。団十郎が人に褒められても「役者にしては意外な人物だよ、」と云われた通りに、紅葉や....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
て、遂には市川流の荒事という独特な芸術をすら生んだのだ。 荒事といえば二代目の団十郎にこんな逸話がある。それは或る時座敷に招ばれて、その席上で荒事を所望された....
火星の芝居」より 著者:石川啄木
も胸が高くて、最も頭の大きい奴が第一流の俳優になる。だから君、火星のアアビングや団十郎は、ニコライの会堂の円天蓋よりも大きい位な烏帽子を冠ってるよ』 『驚いた』....
二階から」より 著者:岡本綺堂
た。が、私の方ではこの人を記憶している。歌舞伎座の舞台開きの当時、私は父と一所に団十郎の部屋へ遊びにゆくと、丁度わたしと同年配ぐらいの美少年が団十郎の傍に控えて....
当今の劇壇をこのままに」より 著者:岡本綺堂
家橘が演じたが)。それほどであったので、到底今の羽左衛門とは思いも依らなかった。団十郎も三十歳までは大根の頭梁であったというから栄三郎またどうなるか分らぬが先ず....
島原の夢」より 著者:岡本綺堂
、眼の大きい、顔の輪廓のはっきりして、一種の気品を具えた男まさりの女、それは市川団十郎である。大判司に対して、成駒屋の声が盛んに湧くと、それを圧倒するように、定....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
たのは当然であった。果してその後の彼はメキメキと昇進した。まだ二十代の青年俳優が団十郎、菊五郎、左団次らの諸名優を相手にして、事実上の立おやまに成り済ましたので....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
らしがっている事の出来る誠に結構な時勢である。が、坪内君が『桐一葉』を書いた時は団十郎が羅馬法王で、桜痴居士が大宰相で、黙阿弥劇が憲法となってる大専制国であった....
四十年前」より 著者:内田魯庵
洲文化を尊重する当時の気分に発途した。 井侯が陛下の行幸を鳥居坂の私邸に仰いで団十郎一座の劇を御覧に供したのは劇を賤視する従来の陋見を破って千万言の論文よりも....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
を得たのは、前に云った豊国の挿絵が時好に投じたのと、もう一つには人気俳優の八代目団十郎が児雷也を勤めたと云うことにも因るらしい。尤もこの作の評判がよいから、芝居....