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団栗眼
「団栗眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
団栗眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
、お露もまた自分に涙を見せたことはないのである。さても可愛いこの娘、この大河なる
団栗眼《どんぐりまなこ》の猿のような顔《つら》をしている男にも何処《どこ》か異《....
「一本の花」より 著者:宮本百合子
より強そうな嘉造を見ると、朝子はいつも一種の興味と反感とを同時に覚えた。朝子は、
団栗眼《どんぐりまなこ》の十二三の給仕が揃えてくれた草履に換え、右手の壁について....
「まかないの棒」より 著者:黒島伝治
、恥しい思いをしなくもいい。 「まかない棒いうたらどれどいの?」 従兄は、例の
団栗眼を光らして怒るかと思いの外、少し唇を尖らして、くっくっと吹き出しそうになっ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
も生れて、その時三つ、新次というその子は青ばなを二筋垂らして、びっくりしたような
団栗眼は父親似だった。父親は顔の造作が一つ一つ円くて、芸名も円団治でした。それで....
「魔都」より 著者:久生十蘭
すぐここへ来るようにいってくれたまえ」
ボーイ長が引き退ると間もなく、縮れっ毛
団栗眼の、「長崎絵」の加比丹《カピタン》のような面をした突兀《とっこつ》たる人物....
「環礁」より 著者:中島敦
て見よ。蟾蜍は答えるに違いない。美とは、小さい頭から突出《つきで》た大きな二つの
団栗眼《どんぐりまなこ》と、広い平べったい口と、黄色い腹と褐色の背中とを有《も》....
「おせん」より 著者:邦枝完二
にして、頻りに色合せの相談中であったが、そこへひょっこり顔を出した弟子の藤吉は、
団栗眼を一層まるくしながら、二三|度続けさまに顎をしゃくった。 「お師匠さん、お....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
りいくらか低くて固肥りに出来ていた。碁盤のような胸幅が肋骨をつつみ、丸ッこい顔の
団栗眼を、よくうごかしながら物をいう。 いつのまに、覗いて来たのか、 「おい、....