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困
「困〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
困の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ても、書けないね。書きたくも、暇がないんだから、しかたがない。」
「それは手前、
困却いたしますな。」
と言ったが、今度は突然、当時の作者仲間のことを話し出した....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
は十分私の心もちを汲んでくれた上で、私くらいの年輩の者が今後独身生活を続けるのは
困難だと云う事、しかも今度の縁談は先方から達《た》っての所望《しょもう》だと云う....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
思わずそっと独り語《ごと》を洩らした。
「この国の霊と戦うのは、思ったよりもっと
困難らしい。勝つか、それともまた負けるか、――」
するとその時彼の耳に、こう云....
「河童」より 著者:芥川竜之介
れば、――?
×
自己を弁護することは他人を弁護することよりも
困難である。疑うものは弁護士を見よ。
×
矜誇《きょうか》、愛....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
気《しょげ》る)僕もどうなるかと思っているのです。
編輯者 どうもそう無責任では
困りますなあ。しかし何しろ半時間ばかりでは、急に書いても貰えないでしょうし、……....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
いなかった。それだけまたお蓮は何と云って好《よ》いか、挨拶《あいさつ》のしように
困るのだった。
「つきましては今日《こんにち》は御年始かたがた、ちと御願いがあっ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
峠《とうげ》へ登ったりしました。勿論半之丞がお松に通《かよ》いつめていたり、金に
困っていたりしたことは全然「な」の字さんにはわからなかったのでしょう。「な」の字....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
《こんにち》は。お父さんはもうお出かけかえ?」
「ええ、今し方。――お母さんにも
困りましたね。」
「
困ったねえ、私は何も名のつくような病気じゃないと思っていたん....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
茫然《ぼうぜん》と半三郎を眺めている。
「どうしましょう? 人違いですが。」
「
困る。実に
困る。第一|革命《かくめい》以来一度もないことだ。」
年とった支那人....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
ている結果だろうと思う。ではその人間とはどんなものだと云うと、一口に説明する事は
困難だが、苦労人と云う語の持っている一切の俗気を洗ってしまえば、正に菊池は立派な....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
う。 この二点のいずれかに立てば、菊池寛は芸術家かどうか、疑問であると云うのも
困難でない。しかしこの二つの「芸術家」と云う言葉は、それぞれ或限定に拠った言葉で....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
米が田舎者でも唯の田舎者ではないと云う事です。尤もこれはじゃ何だと云われると少し
困りますが、まあ久米の田舎者の中には、道楽者の素質が多分にあるとでも云って置きま....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
をしておった人もある。後までも心易く交際しておった。アボットと往復した手紙をして
困るというような事も述べてある。ファラデーは随分と物忘れをして、
困ったので、その....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
た。したがって、泥棒はまったくやすやすと侵入できるとしても、出るときにはいささか
困惑するにちがいない。おそらくこの思いつきは大工のヨースト・ヴァン・ホーテンが鰻....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
しまいました。太郎右衛門が読んだ時と、お神さんの読んだ時と文句がちがうので大変に
困りました。 「何しろ、拾った人に、親切にしてくれろってことだべい。」 と太郎右....