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困る
「困る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
困るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
だろう。」
「そりゃ、どうにでもしかたはあるのだけれど、あれが不承知なのだから、
困るわね。おかげで、仲間の者へ沙汰《さた》をするのも、わたし一人という始末さ。真....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
代りに詫《わ》びたりした。しかし彼は苦笑したぎり、「お前までヒステリイになっては
困る」と話を反らせるのを常としていた。
甲野はお鳥の嫉妬にもやはり興味を感じて....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
古人には及ばないようです。」
「御老人がそんなことを言っては、困りますな。」
「
困るのなら、私の方が誰よりも困っています。しかしどうしても、これで行けるところま....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
の商人でしょう、これは肥《ふと》った男が一人、黒い鞄《かばん》をかかえながら、『
困る、
困る』と云っているのを見ました。――じゃ一番売れるのはどう云う種類の野菜で....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
《しょうひん》は貰いますから、そのつもりでいて下さい。
小説家 そこで切られては
困るのですが、――
編輯者 おや、もうよほど急がないと、五時の急行には間《ま》に....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
いなかった。それだけまたお蓮は何と云って好《よ》いか、挨拶《あいさつ》のしように
困るのだった。
「つきましては今日《こんにち》は御年始かたがた、ちと御願いがあっ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ん》だ彼《かん》だで一週間ばかりは、とても帰られそうもないんだから。」
「そりゃ
困るよ。一週間くらいかかったって、帰ってから、君が連れて行きゃ好いじゃないか。」....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
君は伝熱作用の法則を知っているかい?」
「デンネツ? 電気の熱か何かかい?」
「
困るなあ、文学者は。」
宮本はそう云う間《あいだ》にも、火の気《け》の映《うつ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いる。
聴き給え、高い木木の梢に何か寝鳥の騒いでいるのを。鳥は今度の大地震にも
困ると云うことを知らないであろう。しかし我我人間は衣食住の便宜を失った為にあらゆ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
茫然《ぼうぜん》と半三郎を眺めている。
「どうしましょう? 人違いですが。」
「
困る。実に
困る。第一|革命《かくめい》以来一度もないことだ。」
年とった支那人....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
首はいつ何時、あの剣に切られるかわかりはしません。 第一の盗人 いえ、それよりも
困るのは、あのマントルを着られれば、何を盗まれるか知れますまい。 第二の盗人 い....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
矢張り鎌倉の両親でございました。『斯うかけ離れて住んで居ては、看護に手が届かんで
困るのじゃが……。』めっきり小鬢に白いものが混るようになった父は、そんな事を申し....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
を杜子春といって、元は金持の息子でしたが、今は財産を費い尽して、その日の暮しにも
困る位、憐な身分になっているのです。 何しろその頃洛陽といえば、天下に並ぶもの....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
をしておった人もある。後までも心易く交際しておった。アボットと往復した手紙をして
困るというような事も述べてある。ファラデーは随分と物忘れをして、困ったので、その....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しかし、彼が惨酷な校長で、生徒の苦痛をよろこぶようなものであると想像されては
困る。それどころか、彼の罰し方はただ厳格一方というのではなく、ちゃんと差別をつけ....