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「困厄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

困厄の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
ではなかった。しかしそれは Germinal やなんぞで、労働者の部落の人間が、困厄の極度に達した処を書いてあるとき、或る男女の逢引《あいびき》をしているのを覗....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
者の多数の実験せし所であって、キリストを明白に証明して、今日と雖も稍々之に類する困厄の信者の身に及ばざるを得ないのである、而かも信者は悲まないのである、信仰の先....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
に我《おれ》の心を噛分《かみわ》けてくれたら、若し叔母が心を和《やわら》げて共に困厄《こんやく》に安んずる事が出来たら、我《おれ》ほど世に幸福な者は有るまいに」....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に拒もうとする今の人には、想像することも出来ぬ事である。 老いたる祖母は浦賀で困厄の間に歿した。それでも跡に母と妻と子とがある。自己を併せて四人の口を、此の如....
青年」より 著者:森鴎外
生活をして見ようと思うこともある位である。しかしそれは自分の意志から出て、進んで困厄に就くのでなくては厭だ。他働的に、周囲から余儀なくせられて、窮屈な目に遭いた....
細木香以」より 著者:森鴎外
ス・マキナアとして、所々に津藤さんと云う人物が出る。情知で金持で、相愛する二人を困厄の中から救い出す。大抵津藤さんは人の対話の内に潜んでいて形を現さない。それが....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
金をも持たない僕自身に至るまで、空と地上とにかくも多くの陋劣《ろうれつ》と貧弱と困厄とを見、はなはだしく疲弊してる人類の宿命を見、絞殺されたコンデ侯が証明すると....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
より得る収入は悉《ことごと》く食費として捧《ささ》げ参《まい》らせ聊《いささ》か困厄《こんやく》の万一を補わんと、心より申し出《い》でけるに、父母も動かしがたし....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
いては、附加的食物の輸入によるかまたは最も有用な代用品の採用による他は、労働者の困厄は不可避的であり、そしていかなる立法も救済を与え得ないのである。 穀物の高....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
利な年であったのかもしれない。実際、その中の一七一〇年という一年は、大きな凶作と困厄の年であったのは周知のことに属する。しかし、もしこの疑念が正しく最初の六期に....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
堕落させ泣かせている暴力、圧迫、虚偽、窮乏、あらゆる悪むべき原罪とあらゆる種類の困厄とが、最も切迫せる事情により、人性に固有にして一切の人間の規制とは絶対に無関....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
鹿をさせて お置なさい。今に悪劇をする場所がなくなる。 法律の力は大きい。しかし困厄の力は一層大きい。 唱歌雑※ 山の高きより、森の低きより 暴るゝ群は....