図鑑[語句情報] »
図鑑
「図鑑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
図鑑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「八十八夜」より 著者:太宰治
とり首肯《うなず》き、また庭にトマトを植え、朝顔の鉢をいじり、さらに百花譜、動物
図鑑、日本地理風俗大系などを、ひまひまに開いてみては、路傍の草花の名、庭に来て遊....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
大事な忘れものをしましてなあ」 客は、そういいながら、卓上に忘れていった『動物
図鑑』という分厚な本を取り上げると、また、あわてふためいて、帰っていった。 余....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「その頃の箱根はまるで違いますよ」 半七老人は天保版の道中懐宝
図鑑という小形の本をあけて見せた。 「御覧なさい。湯本でも宮の下でもみんな茅葺屋....
「あひると猿」より 著者:寺田寅彦
植えてある「花水木」というのと少なくも花だけはよく似ているようである。しかし植物
図鑑で捜してみるとこれは「やまぼうし」一名「やまぐわ」(Cornus Kousa....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
少しばかりこの方面の観察をしようと思ったので、まず第一の参考として牧野氏著「植物
図鑑」を携帯して行って、少しずつ、草花の名前でも覚えようと企てた。 毎朝五時に....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
種の植物の分化の著しいことも相当なものである。夏休みに信州の高原に来て試みに植物
図鑑などと引き合わせながら素人流に草花の世界をのぞいて見ても、形態がほとんど同じ....
「断層顔」より 著者:海野十三
うちこんだようなひきつれが縦に入っている。こんな曲った顔、こんな気味の悪い顔は、
図鑑にものっていない。いびつな頤は見えるけれど、いびつである筈の頭蓋は茶色の鍔広....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
の姿となって――一寸はすこし短かすぎるかな、とにかく正確なところは後で索引付動物
図鑑を引いてということにして「寸」の字だけで、数字は消して置こう。 しかし、そ....
「海水浴」より 著者:寺田寅彦
に信州の高原が恋しくなる。郭公や時鳥が自分を呼んでいるような気がする。今年も植物
図鑑を携えて野の草に親しみたいと思っている。 (昭和十年八月『文芸春秋』)....
「高原」より 著者:寺田寅彦
ないもののように思っていたが、顕微鏡で見るとこれも実に堂々たる傑作品である。植物
図鑑によると雄花と雌花と別になっているそうであるが、自分の見た中にはどうも雄蕊雌....
「山の秋」より 著者:高村光太郎
いい香りが出て、すまし汁に使える。歯ぎれのよい、食べでのある茸だ。わたくしは茸の
図鑑と引きくらべて、「食」とある茸は何でも食べてみた。村の人の食べないようなもの....
「老狸伝」より 著者:佐藤垢石
見参するのは、これがはじめてだ。なんとか上手に調理して、食べたいと思う。 動物
図鑑によると、狸は本州、四国、九州に産するとある。体長は五百三十ミリ内外、尾の長....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ンジュガンピというそのセンジュの意味が解せられなかった。ゆえに私の『牧野日本植物
図鑑』にも「和名ノせんじゅがんぴハ其意不明ナリ」と書いてある。 昭和二十一年八....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
貸し枕に河童頭《かっぱあたま》をもたらせ、すやすやと熟睡する相好は、さながら動物
図鑑の※画《さしえ》に描ける海狸《キャストオル》もかくやと思われるばかり、世にも....
「南画を描く話」より 著者:中谷宇吉郎
うにも我慢が出来なかった。なまじっか昔|金沢《かなざわ》で中村皓さんの『名墨墨色
図鑑』などを見せてもらって、その印象が残っているだけに厄介である。 中村さんの....