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固体
「固体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
固体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
となしい光線にもあるが、このような、あわただしく、激しい変化が、液体なら知らず、
固体のどこにあろうか。 まことに火山ぐらい、神経の尖《とが》って、感受性の鋭敏....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る。煮沸器内の水を煮詰めてしまうと、あとには水中に溶けていた塩類と、浮遊していた
固体の微粒子から成る土壌様の皮殻を残すということの経験は恐らく既に早くからあった....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
りして沢山着いていた。そして、その足跡の列の左側に、処々足跡をオーバーして、重い
固体を引きずったような幅の広い線が、軽く着いているのに私達は始めて気附いた。 「....
「日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
る。 近年のいわゆる「表面化学」の発達によって次第に明らかになって来たとおり、
固体ことにガラスや陶器などの表面にはガスのみならずある種類の液体や
固体の薄膜を頑....
「物理学圏外の物理的現象」より 著者:寺田寅彦
れ方でひどく摩擦のちがうことを見て考え込んでいたことがあるが、これは近年になって
固体や液体の表層に吸着した単分子層の研究の先駆をなしたものであった。これと似寄っ....
「鐘に釁る」より 著者:寺田寅彦
ういう皮膜がいわゆる boundary lubrication の作用をして面の
固体摩擦を著しく減少することは Rayleigh, Hardy, Langmui....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
てはまだ皺襞や裂罅の週期性が重要な問題になるが、これはまた岩石に限らず広く一般に
固体の変形に関する多種多様な問題と連関して来るのである。 弾性体の皺襞について....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
からヒントを得たものに相違ない。 しかし、よく考えてみると、あらゆる普通の液体
固体で空気とほぼ同じ屈折率をもったものは実在しないし、また理論上からもそうしたも....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
考えなんですか、それとも他のものの中に……」 「それはこれから検べるんだ。毒物は
固体、液体、気体の如何なる形態をとっているか、それは今断言出来ない。中毒性|瓦斯....
「空気男」より 著者:海野十三
その犯人が捕った話を聞かない。それは外でもない、この清家博士の千切れた身体が元の
固体に還元して発見されるのである。つまり博士の考えた還元装置は電気放電であったか....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
と思えばよい。この生物は、もし地球上で大きくなったとしたら、必ず人間や猿のように
固体となるべきものであるが、月世界の圧力と熱との関係で、液体を保って成長したので....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
あらく指さしたところを見ると、彼の大事にしている丸卓子の上は、鼠の排泄した液体と
固体とでビショビショになっていた。 レッドは鼠の籠をぶら下げたまま、頭を掻いた....
「凍雨と雨氷」より 著者:寺田寅彦
大気中の水蒸気が凍結して液体または
固体となって地上に降るものを総称して降水と言う。その中でも水蒸気が地上の物体に接....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
いる。そうして、崖の縁で直介の靴跡は消えて了い、その代りに角の砂地がその上を重い
固体の墜ちて行った様に強く傷付けられている。下は、眼の眩む様な絶壁だ。 大月は....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
その頃まで永久ガスといわれておったものでも、充分な圧力と冷却を加えれば、液体とも
固体ともなることが判明した。 翌一八二四年には、油に熱を加えて分解して、ベンジ....