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国
「国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
中に斜めに札《ふだ》が一枚懸っている。この札に書いてあるのは、――「煙草の煙は天
国の門です。」徐《おもむ》ろにパイプから立ち昇《のぼ》る煙。
....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
いく子さんに献ず
一
昔、大和《やまと》の
国|葛城山《かつらぎやま》の麓に、髪長彦《かみながひこ》という若い木樵《きこり》....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
求馬は甚太夫喜三郎の二人と共に、父平太郎の初七日《しょなぬか》をすますと、もう暖
国の桜は散り過ぎた熊本《くまもと》の城下を後にした。
一
....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ま、さっきから書見に余念がない。書物は恐らく、細川家の家臣の一人が借してくれた三
国誌の中の一冊であろう。
九人一つ座敷にいる中《うち》で、片岡源五右衛門《かた....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
を感じた。まったく、自分の住んでいる世界から遠ざかって、なつかしい思慕と追憶との
国にはいるような心もちがした。この心もちのために、この慰安と寂寥とを味わいうるが....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
常子夫人の夫たる忍野氏の責任如何にあり。
「それわが金甌無欠《きんおうむけつ》の
国体は家族主義の上に立つものなり。家族主義の上に立つものとせば、一家の主人たる責....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
寛の外は一人もいない。 まだ外に書きたい問題もあるが、菊池の芸術に関しては、帝
国文学の正月号へ短い評論を書く筈だから、こゝではその方に譲って書かない事にした。....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
新たにした。 春雨の中や雪おく甲斐の山 これは僕の近作である。次手を以て甲斐の
国にいる蛇笏君に献上したい。僕は又この頃思い出したように時時句作を試みている。が....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ていただけである。 私は気分を変えようとして旅に出たこともある。だが、知らぬ他
国にあって感じる孤独が恐怖の念をいだかせた。私には自分がこの地上にたッたひとりで....
「初雪」より 著者:秋田滋
里の眺めはないが、奇々妙々を極めた嶺岑をいくつとなく擁するその山姿は、いかにも南
国へ来たことを思わせる、うつくしい眺めであった。 頭を囘らして右のほうを望むと....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
しゆえ、伯父はなお身を入れてこの子こそ穂垂という家の苗字を世に知らせ、またその生
国としてこの地の名をも挙るものなれとて、いよいよ珍重して教えられ、人に逢えばその....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
かし、いつの世にでも、日本での発見はそのまま世界の発見であり、詩や歌のごとく、外
国語に訳するの要もない。 これらの理由により、科学者たらんとする者のために、大....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
そこは心地よいまどろみの
国。 夢は半ばとじた眼の前にゆれ、 きらめく楼閣は流れる雲間にうかび、 雲はたえ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
てしまうからであった。 それゆえ、彼は、八十二歳で、人びとの尊敬の的となり、全
国民の哀悼のうちに亡くなったのである。その亡躯は、赤いズボンをはいた兵士達に護ら....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
昔、ある北の
国の山奥に一つの村がありました。その村に伊作、多助、太郎右衛門という三人の百姓が....