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「国光〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国光の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
故郷を想う」より 著者:金史良
て待ってくれたのもこの姉だった。そして私が林檎好きだと彼女は勝手にきめて、いつも国光に紅玉など水々しくて色のよい甘そうなのを一抱えずつ買って来てくれた。彼女の死....
八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
は殺気立っていた。次郎兵衛は静に大刀を抜いて前へさしだした。 「これは、進士太郎国光の作でござる、これを抜き合すと、方々が幾人かかって来ても手には覚えん」 と....
寛永相合傘」より 著者:林不忘
》と言い、さまで古からぬ切込みのあんばいと言い、何とあってもここは粟田口、しかも国光あたりと踏むが、まず恰好と存ずる。」 しきりに難かしい論判をしている。 ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
事を繁《しげ》く興し、あるいは奸民と結託し、あるいは謄記料を撤免してまでも、日本国光の一大要素たる古社神林を棄市|凌遅《りょうち》同然の惨刑に処し、その山を赭に....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
《まま》なる我国男女間の関係を彼等の眼前に示して其醜態を満世界に評判せらるゝは、国光《こっこう》上の一大汚点、日本国民として断じて忍ぶを得ず。之を矯正する一日を....
環礁」より 著者:中島敦
オンを召捕りに行くのですよ」と若い警官が私に言った。パラオ南方離島通いの小汽船、国光丸の甲板の上である。 「ナポレオン?」 「ええ、ナポレオンですよ」と若い警察....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
《ざんし》せしむるものさえ少なからず。内外人の共に許す所にして、即ち我が大日本の国光として誇るべきものなり。もしも年来日本男子をしてその醜行を恣《ほしいまま》に....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
傍らに落ちていた刀は、刃渡り一尺八寸六分、無銘ではあるが、山城国京来派の名工、来国光の作と伝えられ、同じく血を浴びて、井沢判事の屍体の下に落ちていた刀も、備前一....
西航日録」より 著者:井上円了
日夜見聞するところ、大いに余を奮起せしめてやまざるなり。よって所感を賦す。 欲使国光輝極東、鞠躬須尽赤心忠、泰西文物君知否、都是千辛万苦功。 (日本の国を極東の....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
。仕事をする人たちも、自分の名誉にかけて作る風が残り、鑚彫で見事な書体で「土州住国光」とか「豊光」とか「国清」とか、古鍛冶に見られるような銘を刻むことを忘れませ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ばかりかがやかしい、鵜首作りの鋩子に特徴のある太刀の相は――まず相州系、新藤五|国光とみてまちがいはない。 「ウーム、こう見ていると、背骨の髄まで凍えてきそうだ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
足音に、ハッと顔をあげて、帯の小脇差に手をかけた。 世阿弥のかたみ――新藤五|国光の刀へ。 と、周馬は、 「ウム!」と叫んで、足をあげた。 だが――お綱の....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の晩、てめえが大黒宗理の所から持って帰った刀、一本は無銘の長い刀、一本は新藤五|国光だ。宗理の店の研物台帳から、ちゃんと洗いあげてあるンだから、いい遁れはかなわ....