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国君
「国君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国君の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
これを許せばなり。その権あるゆえんのものは何ぞや、民人これを托せばなり。〔中略〕
国君自ら貴きあたわず、その貴きゆえんのものは民人これを愛せばなり、それ民人のその....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
もかくも、当時の為政者の注意を引いた出来事であったには相違ない。おそらく古代では
国君ならびにその輔佐《ほさ》の任に当たる大官たちみずからこれらの科学的な事がらに....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ほかなかったであろう。とても生きるに堪えなかったであろう。私は大将の獻身の対象が
国君であったからいうのではもとよりない。ただかくまで自己の全部をあげて捧げ得る純....
「盈虚」より 著者:中島敦
いば》を加えることが出来ぬ筈だ。 三件とや? 然らば汝の罪を数えよう。汝今日、
国君の服たる紫衣をまとう。罪一つ。天子|直参《じきさん》の上卿用たる衷甸両牡《ち....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
かりしかも命は五年というのでそれに一寸足してホールゲールというのを買ってやって、
国君はピアノと云えばこちらへ来る話を区切りたいのね。寿江子は自分の持っていないか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
る神聖なる権力の配当の現前に対して、かくまで盲目なる君主は存しなかった。かつて、
国君の権利と称せらるる地上の主張によって、かくまで天上の権利が拒まれたことはなか....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
を得ず。左《さ》りとは不都合なる可し。或は百姓が年貢を納め町人が税を払うは、即ち
国君国主の為めにするものなれば、自ら主君ありと言わんか。然らば即ち其年貢の米なり....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
る。人情にはむしろこの方が適し、小乗の宗教に通じる。性欲を満したいという意欲と、
国君に殉死したいという意欲とに、そのものとしての価値等級を付さないことは人情には....
「中津留別の書」より 著者:福沢諭吉
んちょうあく》の法、はじめて世に行わる。この名代を名づけて政府という。その首長を
国君といい、附属の人を官吏という。国の安全を保ち、他の軽侮を防ぐためには、欠くべ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
生じたるにあらず、想像によりてしいて造りたるものなり。 アジヤ諸国においては、
国君のことを民の父母と言い、人民のことを臣子または赤子《せきし》と言い、政府の仕....
「三国志」より 著者:吉川英治
げて来ると、そこへ孫権からの早馬が来て、 「すぐさま柴桑城までお出向きください。
国君のお召しです」 と、権の直書を手渡して帰って行った。 「いずれは……」と、....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いたことと考えられる。 加うるに、老後、細川家の恩寵の厚きを思い、死に際しては
国君の名代として、枕頭に慇懃の使者を賜わることも幾度とあっては、いよいよ彼は恐懼....