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「国外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
死刑の代りに、彼を追放に処する事にした。しかしこのまま、彼の縄を解いて、彼に広い国外の自由の天地を与えるのは、到底《とうてい》彼等の忍び難い、寛大に過ぎた処置で....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
か。 しからばデンマーク人はどうしてこの富を得たかと問いまするに、それは彼らが国外に多くの領地をもっているからではありません、彼らはもちろん広きグリーンランド....
俘囚」より 著者:海野十三
割った。中からは黄色い枕のようなものがゴロリと転《ころが》り出た。 「これが我が国外科の最高権威、室戸博士の餓死屍体《がししたい》です!」 あまりのことに、人....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
さなかったのである。然るに、今次の日米戦役に於ては、全く事情を異にして戦闘区域は国外に限定を許されず、吾が植民地は勿論、東京大阪等の内地まで、戦闘区域とするの已....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
連発して天下のお尋ね者となった兇賊痣蟹仙斎という男がありましたね。あの兇賊は当時国外へ逃げだしたので捕縛を免れたという話ですが、最近その痣蟹が内地へ帰ってきてい....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
らたいへん必要なものである。そういう正しい意見がだんだん国内に強くなっていった。国外では、この研究班の編成が、国内よりもずっと強くひびいたようである。各国は争っ....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
決して価値に比例しない実例を見る。 優れた作品を作りさえすれば、それらは易々と国外に進出するという楽観論は、芸術に国際性のみを認めて民族性のあることを見落した....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
蔵大臣は少しくシナ文字を知って居られるものですから、その昇り龍二頭の間に大日本帝国外務省之印としてある字を読まれて、私の日本人であることを確かめられた。 で前....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
がて彼は意気揚々と階下におりて晩餐をとりながら、宮女たちに戯れ、そして、昨日まで国外であんな嵐の数々に遭った身が、今日は国内でかように愉しい安楽を見出すしあわせ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
トロポリスに至る。海抜二千尺の高地にあり、アプト式にて山を登る。二時間を要す。各国外交官の駐在地にして、日本公使館もここにあり。藤田代理公使の歓迎をかたじけのう....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
様なすがたをながめながら、ケンプ博士がたずねた。 「うん。ぼくがここにきたのは、国外にのがれたかったからさ。はだかで暮らすのには、イギリスはまだ、寒すぎるよ。洋....
革命の研究」より 著者:大杉栄
もっと醜劣なものだった。封建制度はもう事実上存在しない。領主は百姓どもに逐われて国外に走った。領主の森は荒されて、そこの鳥獣は退治された。封建の課税はもう払わな....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
本社会党か、日本社会民主党かでもめたことである。結局国内的には日本社会党でゆき、国外向けには日本社会民主党ということに落ちついた。 結党当時、私は戦前同様組織....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
てたり、没収したり、安価で買い占めて隠してしまったり、高い輸入税を課してなるだけ国外から入り込まないように努めます。そして国内で収穫れたものだけを売り捌かせます....
世間師」より 著者:小栗風葉
る。秋ももう深けて、木葉もメッキリ黄ばんだ十月の末、二日路の山越えをして、そこの国外れの海に臨んだ古い港町に入った時には、私は少しばかりの旅費もすっかり払きつく....