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国府
「国府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国府の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
辟易《へきえき》した俊助は、今度は全く技巧を捨てて、正面から大井を追窮した。
「
国府津《こうづ》まで。」
「それから?」
「それからすぐに引返した。」
「どうし....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
片附《かたづ》いた男でございます。が、都のものではございません。若狭《わかさ》の
国府《こくふ》の侍でございます。名は金沢《かなざわ》の武弘、年は二十六歳でござい....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
出た。むろんすぐに家へは帰られないから、一週間ばかり体を清めるためその夜のうちに
国府津まで行った。宿についても飲むも食うも気が進まず、新聞を見また用意の本など出....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
一 僕は一夏を
国府津の海岸に送ることになった。友人の紹介で、ある寺の一室を借りるつもりであった....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ば大町桂月とか塩井雨江とかいうような当時の国文科出身の新進文学士や、久保天随とか
国府犀東とかいう漢文科出身の新進文学士が、しきりに古文もどきや漢文もどきの文章を....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
く、明治時代になって東海道線の汽車が開通するようになっても、まず箱根まで行くには
国府津で汽車に別れる。それから乗合いのガタ馬車にゆられて、小田原を経て湯本に着く....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
と、クルミさんは、すっかり元気をなくしてしまった。 「今日は、日本晴れですから、
国府津の叔母さんのお家からは、富士さんがとてもよく見られますよ」 お母さんから....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
い昔のこと、所の名も人の名も、急には胸に浮びませぬ。――私の生れたところは安芸の
国府、父は安藝淵眞佐臣……代々この国の司を承って居りました。尤も父は時の帝から召....
「停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
春の海が広々とながめられます。わたくし共の若い心はなんとなく浮き立って来ました。
国府津へ着くまでのあいだも、途中の山や川の景色がどんなに私どもの眼や心を楽しませ....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
までは八里。夕方前に小机源八郎は着いた。 府中はいまさら説くまでもなく、古昔の
国府の所在地で、六所明神は府中の惣社。字は禄所が正しいという説もあるが、本社祭神....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
で流れて来そうもない。 夷※の館山(素藤の居城)というは今も同じ地名の布施村や
国府台に近接する立山であろう。稲村まではかなりの里程があって、『八犬伝』でも一泊....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
程ヶ谷までも知っていて対手にし手がないもんですから、飛んで、逗子、鎌倉、大磯ね。
国府津辺まで、それまでに荒しゃあがったんでね、二度目に東京を追出てもどこへ行って....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
く、明治時代になって東海道線の汽車が開通するようになっても、先ず箱根まで行くには
国府津で汽車に別れる。それから乗合いのガタ馬車にゆられて、小田原を経て湯本に着く....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
れたのではないかという疑いがあるので大騒ぎとなり、神戸東京間各駅に手配した結果、
国府津附近に胴体を轢断され即死している婦人を発見、調査の結果宮地(仮名)夫人で夫....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
(午後零時――四時)で、富士山を図案化した赤色の壱銭五厘切手の貼ってある、「石見
国府址伊甘の池」の絵葉書であり、他の一通は、昭和十五年の七月十一日(午後零時――....