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国恩
「国恩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国恩の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
ざるべからざるを知悉すればなり。わが国の神社、神林、池泉は、人民の心を清澄にし、
国恩のありがたきと、日本人は終始日本人として楽しんで世界に立つべき由来あるを、い....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て行って読んで見た。 その差紙には、海岸警衛のため公儀の物入りも莫大だとある。
国恩を報ずべき時節であると言って、三都の市中はもちろん、諸国の御料所、在方村々ま....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
見ると、片桐春一らの山吹社中を中心にする篤胤研究はにわかに活気を帯びて来る。従来
国恩の万分の一にも報いようとの意気込みで北原稲雄らによって計画された先師遺著『古....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
外にだれも知るよしもなかったが、大坂の町人で御用金の命に応じたり、あるいは奮って
国恩のために上納金を願い出たりしたもののうわさは、金銭のことにくわしい市民の口に....
「堺事件」より 著者:森鴎外
「甚だ見苦しゅうはございまするが」と挨拶して、腹稾の七絶を書いた。 「除却妖氛答
国恩。決然豈可省人言。唯教大義伝千載。一死元来不足論」攘夷はまだこの男の本領であ....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
向うて我等の老躯と、僅少なる養老費とを以て、我国の生産力を増加するの事に当らば、
国恩の万々分の一をも報じ、且亡父母の素願あるを貫き、霊位を慰するの慈善的なる学事....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
経の為には一度も失う事なし。されば日蓮貧道の身と生まれて、父母の孝養心に足らず、
国恩を報ずべき力なし。今度頸を法華経に奉って、その功徳を父母に回向し、其の余をば....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
《かろ》んず、永く牢獄にあるも、敢えて怨《うら》むの意なしといえども、啻《ただ》
国恩に報酬《ほうしゅう》する能わずして、過ぐるに忍びざるをや。ああこれを思い、彼....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
費やして入用不足すれば、いろいろ言葉を飾りて年貢を増し御用金を言いつけ、これを御
国恩に報ゆると言う。そもそも御
国恩とは何事をさすや。百姓・町人らが安穏に家業を営....
「三国志」より 著者:吉川英治
まなかった。 曹操は、さらにこう奏上して、帝に誓った。 「生を国土にうけ、生を
国恩に報ぜんとは、臣が日頃から抱いていた志です。今日、選ばれて、殿階の下に召され....
「三国志」より 著者:吉川英治
に立って、関羽の軍を踏みやぶるものはいないか」 すると、声の下に、 「いまこそ
国恩に報ずる時かと存ずる。ねがわくはそれがしにお命じ下さい」 人々の目は、期せ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
置、千早いらいのつわものばかりです。あすこそは、敵のもっとも強手に当ッて、日頃の
国恩におこたえ仕りたいと存じておりまする」 「よういわれた。義貞の希いも、一に朝....