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国持
「国持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国持の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
った。肌に素絹《しらぎぬ》の襦袢《じゅばん》を着て単衣《ひとえ》を着ている姿は、
国持大名の小姓であることを語っている。見れば、はいている白足袋はほこりで鼠色にな....
「十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
「いっそもう野武士になりたい位じゃ。十万石がうるそうなったわ。なまじ城持ちじゃ、
国持ちじゃと手枷首枷があればこそ思い通りに振舞うことも出来ぬのじゃ。それにつけて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう日に関ヶ原で総寄合を行うということの訛伝《かでん》でありました。 雲助には
国持大名が多い――彼等は長州と呼び、武州と呼び、因州と呼び、野州、相州と呼ぶこと....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
い。けれどもともかく狙つた女の何割かは物になるてえ限度はあつて、この限度はつまり
国持大名だな。これを今日で言ふと、恒産あり、といふことだ。失礼ながらタヌキ屋の御....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
二万石ながら、北畠内府常真様のお子、兵部大輔信良様の後胤、織田一統の貴族として、
国持ち城持ちのお身柄でもないのに、世々|従四位下|侍従にも進み、網代の輿に爪折り....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ん、実はこの店を、きょう一日あっしら五人で買い切ったんでござんす。大名であろうと
国持《くにもち》であろうと坊主、御高家、浪人者。……ここへ土下座をしてお飲ませく....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
うした都市政策の一方、大御所政治は、農村に対しても、従来の放漫な切り取り徴発や、
国持まかせを許さなかった。徳川式の封建政策をぽつぽつ布きはじめていた。 それに....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
不きげんな色だった。 「いやはや、つまらぬ客呼びをした。いずれも鎌倉|直参とか、
国持ち大名だとかいっているが、あんな手輩が、それぞれ何千騎も擁して、何か考えてい....