国風[語句情報] » 国風

「国風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ランプをいじり通した。あたりまえならば、なんとかかとか必ず苦情の持ち上がるべき英国風の小やかましい検疫もあっさり済んで放蕩者《ほうとうもの》らしい血気盛りな検疫....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
さを、この赤星ジュリアが持っているように感じた。それはどこか日本人ばなれのした異国風の美しさであった。ジュリアという洋風好みの芸名がピッタリと似合う美しさを持っ....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
そんな客観的の心配は切り捨てて、思い切り純英国式の棲家を造らせ、外国で使用した英国風の調度類を各室にあふれるように並べて、豊富で力強い気分を漂わせた。建築当初は....
少年探偵長」より 著者:海野十三
少年をつれこんだ。 牛丸少年は、そこではじめて頭目なる人物を見た。 華麗に中国風に飾りたてた部屋の正面に、一段高く壇を築き、その上に、竜の彫りもののあるすば....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
衣服、頭髪を左右に分けて、背部の方でくるくるとまるめて居るところは、何う見ても御国風よりは唐風に近いもので、私はそれが却って妙に御殿の構造にしっくりと当てはまっ....
巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
―もしあれ等がフランス固有の唄も混ぜて唄うとしたらどうでしょう。日々にフランスの国風が頽廃して行くのはお互い識者たるものの嘆じているところです。町の唄うたいが揃....
伯林の落葉」より 著者:岡本かの子
は下駄を穿いて居る上に寝巻にして居た日本服の古袷に長マントを着て居たので、彼の異国風俗を人々は見返ったのだ。彼は、公園にはいる前、街路で逢う人が度々振り返った理....
百喩経」より 著者:岡本かの子
験のプランを可愛ゆいとき色の小脳の襞から揉み出して支度にかかった。――招待状、英国風の朝飯、その朝すこしの風も欲しい。 恋人の三木本は約束の時間にやって来た。....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
脂肪過多の老女中は玄関の扉を開けて顔を出した。彼女は度々景子を見知って居るのに英国風に改まって景子と同伴者の名前を聴いて引きこんで行く。直ぐ入れ違いにガルスワー....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
くも小坂部はきょうが初めてであった。彼は蒼白い顔に長い毛をふりかぶって、身には異国風の破れた衣服を着て、跣足でうろうろと迷いあるいていた。中間や侍女どもの説明に....
三枚続」より 著者:泉鏡花
「いかがでございましょう、ちょいとお目に、」と御身分柄、お家柄、総じては日本の国風を心得ないことを言うのである。 鴨川は眉を顰めたが、さあらぬ調子で、 「面....
四十年前」より 著者:内田魯庵
初め海外留学の先駈をした日本婦人と結婚した。式を挙げるに福沢先生を証人に立てて外国風に契約を交換す結婚の新例を開き、明治五、六年頃に一夫一婦論を説いて婦人の権利....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
文明、別して精神上の文明は、平易即時に模擬適用することあたわざるのみならず、その国風、民俗に応じて、その用法を異にせざるべからず。語を換えてこれを言えば、西洋の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て言えば保守的の英国にして、欧州大陸風に漸化せる傾向あるを見る。あるいはまた、米国風に感染せるところあるがごとし。しかれども、ロンドンの日就月将の繁栄は、ただ驚....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
ことが出来た。北海道という処はそうした処だ。 私が学生々活をしていた頃には、米国風な広々とした札幌の道路のこゝかしこに林檎園があった。そこには屹度小さな小屋が....