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土人
「土人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
」
オルガンティノは反省した。
「この国の風景は美しい。気候もまず温和である。
土人は、――あの黄面《こうめん》の小人《こびと》よりも、まだしも黒ん坊がましかも....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
光っている、――その木の間に点々と、笹葺《ささぶ》きの屋根を並べたのが、この島の
土人の家なのです。が、そう云う家の中に、赤々《あかあか》と竈《かまど》の火が見え....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
んです」 「マリアって、誰です」 「先生とあたしの身のまわりを世話している下婢の
土人娘です。ああどうしましょう。あんな温和《おとな》しいいい娘《こ》が殺されるな....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
ですな、或いはナポレオンが、ヘンリー八世が、コロンブスが、クレオパトラが、南洋の
土人達がですな、果して、今の我々と同価に評価するかどうかですな……。」 氏の言....
「河明り」より 著者:岡本かの子
型ばかりだが、それでも庭になっていて、竜舌蘭だの、その他熱帯植物が使われていた。
土人が銭に使うという中央に穴のある石が筑波井風に置いてあった。 庭も茶室もまだ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
人は地にひざまずいて押し戴いた。それをみていて、僕はひどく気の毒になった。満洲の
土人は薬をめったに飲んだことがないので、日本人にくらべると非常に薬の効目がある。....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
た自由思想の持主で、いつも僕と一緒に上陸してはできるだけ遠く田舎へドライヴして、
土人の生活を見るのを楽しみにしていた。そしてマダムはそれら
土人の生活を心から愛し....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
て新古の壱巻をも繙けば、河鹿笛もならし、朝鮮太鼓も打つ、時にはウクレルを奏しては
土人の尻振りダンスを想って原始なヂャバ
土人の生活に楽しみ、時にはオクライナを吹い....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
ただ不思議なのは、その首の切口から血のしたたっていないことであるが、それは決して
土人形の首ではなく、たしかに人間の生首である。番人らは一応その首をあらためた上で....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
出されるアイヌ 白老のアイヌはまたも見せ物に 博覧会へ行った 咄! 咄※ 白老は
土人学校が名物で アイヌの記事の種の出どころ 芸術の誇りも持たず宗教の 厳粛もな....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
なお滴れる鱒を提げたる男、霧の中より露われ来る。掘立小屋に酔うて歌うものあり。旧
土人なりといえり。石狩川は名だたる大河、中流にて神居山脈を貫き、上流にて大雪山の....
「西航日録」より 著者:井上円了
り。余もここに上陸し人車に駕して、市街および公園を遊覧するに、市街はシナ人および
土人群れを成し、その間に欧米人あり、インドおよび諸島の人民ありて、黄赤黒白の雑種....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、女子のみならず、男子まで頭戴をなす。炎天に道を行くに、すべて傘を用いず。また、
土人は手に入れ墨をするを常とす。村落に入れば顔にも入れ墨すという。西洋人にしてこ....
「噴水物語」より 著者:岡本かの子
でしょうか。幻想を起さす為めに世紀末のフランスの廃頽詩人たちが喫んだアッシという
土人の煙草なぞはおよそ不健康な恍惚の痺れです。噴水の恍惚は醒めたあと愈々精神を明....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
他愛のない筋を迎々しくしゃべったピエロが引込むと入れ違いに、荒縄で縛られた狒々は
土人にひかれてしおしおと足どりも乱れ勝ちに出て来た。 私達はかれこれ一時間余り....