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「土佐派〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

土佐派の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
黄檗の道人、隠元禅師に参じて学才人に超えたり。かたはら柳生の剣法に達し、又画流を土佐派に酌み、俳体を蕉風に受けて別に一風格を成す。長じて空坪と号し、ひたすら山水....
能とは何か」より 著者:夢野久作
派、感覚派、印象派なぞいう式の表現のなやみは夙くの昔に通過してしまった。狩野派、土佐派、何々流式の線や色の主張も、飄逸も、洒脱も、雄渾も、枯淡も棄て、唯一気に生....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
標をもってあらゆる画家の位置を決定することができそうに思われる。たとえば狩野派・土佐派・四条派をそれぞれこの三角の三つの頂点に近い所に配置して見ることもできはし....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
へいくらでも延びて行く処の技法である。例えば家に奥行きを多く作る必要ある場合には土佐派にあっては家の屋根を打ち抜いて座敷を見せ、その中の事件を現すやり方である。....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
論ぜられることではあるが、絵画は当時まだ狩野派の独占に帰しおわったのでなくして、土佐派というものになおかなりの余勢があった。一概に評し去るのは如何《いかが》わし....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ね。 宗達という装飾画家のこと御存じでしょうか。俵屋宗達と云って寛永年間の人、土佐派の出で光琳、光悦の先輩の由。この人の描いた源氏物語絵巻のエハガキを偶然みて....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
紛雑を極写《きょくしゃ》して人目を眩惑《げんわく》せしめぬ。国芳の武老絵は古来|土佐派《とさは》に属せし領域を奪ひ以て浮世絵の範囲を広めたるものと見るも可ならん....
京の四季」より 著者:和辻哲郎
ふわふわとした雪が一、二寸積もって、全山をおおうている。数多い松の樹は、ちょうど土佐派の絵にあるように、一々の枝の上に雪を載せ、雪の下から緑をのぞかせる。楓の葉....
望郷」より 著者:服部之総
ちがいはないであろう。革命自由党を弾圧し去ったのちも、第一国会を迎えて再建自由党土佐派の(吉田首相、林幹事長がその血統をつぐところの)買収に成功したのちも、この....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の画には、写生がない。また、南宋の筆意や、藤原鎌倉以後の仏画の影響も見られない。土佐派の巧緻や伝彩の華麗もない。――主体は墨である。 墨。――この東洋的な単一....