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土俵際
「土俵際〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土俵際の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
芳賀矢一《はがやいち》の隣に坐っていたが、試験のあるたんびに下落して、しまいには
土俵際《どひょうぎわ》からあまり遠くない所でやっと踏《ふ》み応《こた》えていた。....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
じゃありませんが――寒月さんだって満更《まんざら》嬉しくない事もないでしょう」と
土俵際で持ち直す。「寒月が何かその御令嬢に恋着《れんちゃく》したというような事で....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
策略がひそんでいるのだ。そんな噂さを立てさせて、首切りの前の職工の動揺を防いで、
土俵際でまンまとしてやろうという手なのだ。 それが今日工場で可なり話題になった....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
は、一種の敬遠を抱かずにはいられなかった。 あんなに見えていながら、いざという
土俵際で、巧く自分に背負い投げを食わせた、真田奴! その呪咀の中には、心の底で一....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
という事実が公表され得る事になって、若林の計劃がオジャンになるという、その際どい
土俵際に立っているんだよ君は……。ドウダイ面白いだろう。古今無双の名法医学者と、....
「焦点を合せる」より 著者:夢野久作
の奴、塩っぱい面をして睨み付けたと思うと、プリプリして出て行きおった。そこで僕も
土俵際で落第したもんだと諦めて、その晩は久し振りに酒を呷ってグッスリ寝込んでいる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
日の晩もまた、旅寝の仮枕――この仮枕が珍妙なる兼合いで、女に押され押されながら、
土俵際の剣ヶ峰で廻り込み廻り込み渡って行く兵馬の足どり、それを女は結局おもしろが....