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土焼
「土焼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土焼の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あがった。とてもやりきれねえ。そこらに道具があるだろう」 半七は台所へ行って、
土焼きの豚をさがし出して来た。更にそこらを捜しまわって、ようやく蚊いぶしの支度を....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
人に談判して、五つ六つある首のなかから二つだけを無理に売って貰いました。なにしろ
土焼きですから、よほど丁寧に保管していたのですが、戦場ではなかなか保護が届かない....
「栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
小道具でも、何んでもが、小綺麗になって、置床には、縁日の露店でならべて居る様な
土焼の布袋《ほてい》と、つく薯みたいな山水がかかって居た。 お金は、すっかり片....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
時には、もうその光り輝く人は消えてしまっていました。 マイダスがすぐさま大きな
土焼の瓶を取り上げて(しかし、ああ! それも彼がさわったらもう土製ではなくなりま....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
して、鼻や口へもばらばら飛び込みます。 母に催促されて、わたくしは慌てて縁側へ
土焼きの豚を持ち出して、いつものように蚊いぶしに取りかかりましたが、その煙りが今....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
棲んでいる。太子町の上流に掛かった簗小屋に幾日か過ごして我が釣った鮎を葛の葉の火
土焼きにして食べた味は、永久に忘れまい。 雍の原では、山女魚を追った。筑波のみ....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
一軒だった。骨董品店があった。もとよりニセ物のビザンチン石彫の破片やエトラスカの
土焼皿などもあって外人相手の店には違いないがその列んだ品物のなかにこの葡萄の蔓模....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
》へ帰った。そして、卵をかかえて寝込んでしまった。ちょうど三日目の朝、同郷人の赤
土焼売《テラコッシェ》が心配して訪ねて来た。 「はて、患《わずら》ったかね」 「....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
つとなく並んでいる酒樽の中の一番上等なのを指さして、手にした、神前へ供えるような
土焼きの銚子《ちょうし》をうやうやしく差し出した。 「この酒ですか。一合ですね。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ぐらいかかるのでございます。その一罎というのはちょうど日本の溲瓶の形になって居る
土焼の茶瓶一つを言うのです。その茶瓶に入れて口より茶碗に注ぎ込むのですが、どうも....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
丸奴は生きている。
己の好い子だ。
おもちゃにするな。
そちゃ死ぬるのだ。
丸は
土焼、
かけらが出来る。
メフィストフェレス
あの篩はなんにするのだい。....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
主で甕や皿や様々なものを作ります。形にも色にも強い所があり立派な感じを受けます。
土焼の竈や七厘、炮烙、または厨子などにもしっかりした形のものを作ります。仙台の人....