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土産話
「土産話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土産話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
する人達の消息を聞くことも多くなった。以太利《イタリー》の旅行を終えて岸本の宿へ
土産話《みやげばなし》を置いて行った人には京都大学の考古学専攻の学士がある。これ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
が、昨夜の事件は危くて、手伝わせたくなかったのだよ」 「その代り僕は、いろいろな
土産話を青竜王にあげるつもりですよ。昨夜舞台下で殺された男ネ、あれは竜宮劇場に毎....
「蠅男」より 著者:海野十三
は自分だけだろう」 帆村は、そのことについて些か得意であった。それは実に大きな
土産話である。 蠅男というやつは、実に力の強い奴で、三貫目の味噌樽を、あたかも....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
その時に、娑婆の不思議はアバタ面、二目と見られぬものだったと、エンマ大王喜ばす、
土産話になるだろう。――おや、来るか鈴鹿の山賊共!
土産話が出来たと見えて、やけ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
ら種々な先生方の話を拝聴することが出来た。故福沢諭吉氏も一度ここを通られて、何か
土産話を置いて行かれたとか。その事は私は後で学校の校長から聞いた。朝鮮亡命の客で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
へ、豊川、名古屋、小牧、御嶽、大井を経て金兵衛親子が無事に帰って来た。そのおりの
土産話が芝居好きな土地の人たちをうらやましがらせた。名古屋の若宮の芝居では八代目....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
カションが、 「さあ、これです。」 と、わざわざ日本語で言って見せて、通禧らの
土産話をロセスにも取り次ぎ、他の公使仲間にも取り次いだ。 「ボン。」 ロセスが....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
恋しく思わせるようなことばかり。下隣のお雪婆さんも一度上京のついでに、和助を見た
土産話をさげて帰って来た。山家育ちの和助も今は野口家の玄関番で、訪ねて行ったお雪....
「計略二重戦」より 著者:甲賀三郎
お国の大事の大事の書類は、麹町郵便局に留置郵便にして置いてあります。あなた、いい
土産話でしょう。感謝しませんか」 仁科少佐はきっと唇を噛みました。ああ、何たる....
「雪の宿り」より 著者:神西清
ではない、この心一つに収めて置こうと思い定めましたが、なおも日数を経て何ひとつお
土産話もない申訳なさに、ある夕まぐれついこのお話を申上げましたところ、もはや夕闇....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
がついた。それにはこうあった。 「今度の休みは、はじめてのことでもあり、帰ってお
土産話をしてみたい気もするが、結局帰らないことに決心した。大沢君も僕と行動を共に....
「中支遊記」より 著者:上村松園
。なかには絵に描かれているような髑髏がそこはかとない秋草を褥にすわっていたという
土産話も、今では嘘のようである。 私たちは当時の一人一人の勇士の顔形を胸に描き....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
されました。で、その時はツァ・ルンバより英杜戦争その他いろいろのダージリンからの
土産話などを聞いて別れたことでございます。
大ラマ、パンチェン・リンボチェ即ち第....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
芸を見聞する能わず。只新聞雑誌の評言と、在京知人の通信と、当地の朋友が東京帰りの
土産話とに依て、二氏の技芸の、歳月と共に進歩して、團十郎氏が近古歴史中の英雄豪傑....
「食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
われましょうが、本人の私は、これが当然であると思っているのでありまして、今日はお
土産話に、その理由を一言申し上げてみたい。 いずれも料理道の専門家であり、大家....