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土用干し
「土用干し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土用干しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ入れたって虫がつくということがあるじゃねえか、自分の女房に虫が附いたからって、
土用干しもできねえじゃねえか、奴等あ、みんな嫉《そね》んでそういうことをするんだ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
路地に悠々《ゆうゆう》と足音を鳴らしながら、
「ホホウ、娘に虫がついた。恋ごろも
土用干しせぬ箱入りのむすめに虫のいつつきにけむ……やはり、蚤《のみ》、虱《しらみ....
「怪異に嫌わる」より 著者:豊島与志雄
長は、隔年ぐらいに一回、ふと思い出したように、伝承の古物を母家の座敷に持出して、
土用干しをするのだ。 坪井君は、座敷に並んでるいろいろな物を、好奇の眼で見や....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
わけだが、古つづらの底に押し込まれたままで誰も読んだ者もなかったのを、さきごろの
土用干しの時に、僕が測らず発見したのだ。」 「それでも二足三文で紙屑屋なんぞに売....
「大衆の知恵」より 著者:中井正一
う。 三百年の冷凍文化が、三百年の過去を一度に、古めかしい博物館を白昼の街頭に
土用干ししたように、一度に並べたてているのが明治、大正、昭和につながっている私た....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
しますが」 「とうに先では忘れていようが、六年前、龍泉殿(正季の屋敷)の武器庫の
土用干しに、ひと夏、雇われていったことがある。――正成どのと会わぬうちに、そのと....