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土葬
「土葬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
土葬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いて、後日又どんなお調べがないとも限りませんから」と、半七は注意した。 「では、
土葬にいたして置きます」 五兵衛と伊助に見送られて、半七はここを出た。 さっ....
「赤外線男」より 著者:海野十三
「火葬にしなかった?」 「はい。私どもの墓地は相当広大でございまして、先祖代々|
土葬ということにして居ります。で、あの間違えたご婦人の遺骸も、白木の棺に納めまし....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ように髪の毛だけでも江戸の親元へ参れば宜しゅうございますから、殊に当人は火葬でも
土葬でも宜いと遺言をして死去りましたから、どうぞ御近処のお寺へお葬り下さるように....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
土葬《どそう》水葬《すいそう》 一 ふしぎなことがある。 左膳がこの焼け跡へ....
「死後」より 著者:正岡子規
工合に葬むられたのが一番自分の意に適っているかと尋ねて見るに、先ず最も普通なのは
土葬であるが、其
土葬という事も余り感心した葬り方ではない。誰れの棺でも土の穴の中....
「惜別」より 著者:太宰治
支那人は、Leichnam には独自の信仰を持っていて、火葬にはせず、ほとんど
土葬らしい。中庸にも、鬼神の徳たる其れ盛なり矣とあるように、死後の鬼というものを....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
であろう、そこで自分として、ぜひやってみたい研究は、地球の極地に近い地方において
土葬《どそう》または氷に閉《とざ》されて葬られている死体を掘りだし、これら死人の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かったと、古今著聞集という本に書いてあるとやら。この穀屋の後家さんの屍体なんぞも
土葬にすりゃその伝だろう。イヤ、
土葬にしなくても、いやにこの辺がじめじめしてきた....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かけたる物をとらんとするさまにて手をあばきけるが、やがて息たえにけり、法性寺辺に
土葬にしてけり、其後、二十余年経て建長五年の比《ころ》、改葬せんとて墓をほりたり....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
ざわざ》見届けに行った覚えがある。その時分は火葬ということは無かったから、みんな
土葬で棺《ひつぎ》は三尺程高い箱棺で、それに蓮台《れんだい》と天蓋《てんがい》と....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
に還元するにも、地、火、風、水の四つの道があるが、死体は穢れの最上のものなので、
土葬して汚穢がながく地の下に残るのを好まない。火葬がいちばんいいのだが、樹林がと....
「山吹」より 著者:泉鏡花
。だが、蛇塚、猫塚、狐塚よ。塚といえば、これ突流すではあんめえ。土に埋めるだな、
土葬にしべえ。(半ばくされたる鯉の、肥えて大なるを水より引上ぐ。客者に見ゆ)引導....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
程度までは立証せられるのみならず、霊異記を見ると、奈良朝から平安朝初期の葬儀が、
土葬はむしろ特別の場合という風に見えるによっても察せられる。 火葬は天竺に所謂....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
見、かつお経は何々、幾日のいつ頃にこの屍を門出して水葬にしろとか、あるいは火葬、
土葬ないしは鳥葬にしろと皆いちいち指図を待たなければならんからです。チベットのい....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
か否かは容易に判然せぬ。それと同時に奥津は沖津の意であるから、古代には水葬のみで
土葬はなかったと云う説もあるが、これは置《おき》つと解するのが正当ゆえ賛成されぬ....