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「土面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

土面の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
なる者暴雨流潦の経る所に遇うがごとし――又如経。新治の地は瓦礫を去ったやわらかな土面、雨水にあった跡を言う。潦は路上の流水。 一〇 風炉――灰うけ、風炉とは風を....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
に認められる。そうして今は何等の伝うるところもなく博多下祇園町順正寺の墓地に灰頭土面している。墓を祭る者もあるか無しの状態である。その由緒深い昔の私宅や舞台も、....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
対にすれば、島は上ってゆきます。斜めにすれば、島は斜めに動きます。そして、磁石を土面と水平にすれば、島は停まっています。 この磁石をあずかっているのは、天文学....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
屈する。 いつもいつも下を見てテクテク神妙に歩く栄蔵も、はてしなく真直につづく土面を見あきて、遠い方ばかりを見て居た。 五六軒ならんだ人家をよぎると又一寸の....
農村」より 著者:宮本百合子
か与えられて居ないものである。 空気の流通と、日光の直射を受ける事がないから、土面にじかに敷いた「寝わら」だのきたないものから、「あぶ」や「蠅」は目覚ましい勢....
三年前」より 著者:宮本百合子
けて行った。※はいつものように長いくびをのばしたりちぢめたりしてかたいごみの多い土面をツッツいて居る。ごんぺい夫婦は草かりにでも行ったと見えて家の中はひっそりし....
つぼみ」より 著者:宮本百合子
は垣根のわきの柔な黒土のこまかなきめを見て居た。まっくらな土の香の高い水気の多い土面の下の中に一寸出て居る乳色の芽生えを想像して私は土上に出た芽生えに向けるよう....
錦木」より 著者:宮本百合子
労なさって居らっしゃるんでございますからねー、空は晴れてもまだ雪の消えなくて空と土面との境はうす紅とうす紫にかすんで、残った雪の銀のようにかがやく月に奥床しいか....
胚胎」より 著者:宮本百合子
の来るほど長い事ではござらぬじゃ。 お互に千年とは生きられぬ事じゃほどにのう、土面の中で、うつろになった眼《まなこ》を見はって機嫌のよい娘の様に明けても暮れて....
南風」より 著者:宮本百合子
の槇だのの葉は針の様に、椿や樫の葉はテラテラに輝いて居る。 きめの細かくなった土面から、ホヤホヤと湯気が立って、ひどい雨にながされて出来た軽い泥の襞が、工合よ....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
の持つ文化に直接つながる美の源泉の一つであって、同じ出土品でも所謂縄文式の土偶や土面のような、異種を感じさせるものではない。縄文式のものの持つ形式的に繁縟な、暗....